ご意見・ご感想・ご質問・苦情・その他萬、hiduka@hotmail.comにお願い申し上げます。
TRPGをしているときもそうだが、導入や演出をどこまで許容してくれるかについて、自分の経験上、正直、自分よりも広く認めてくれるGMに、ほとんどお目に掛かったことがないだけに、非常に、いらつくことが多いわけで……。あと、スルーされるととてもむかつく(淡泊に対応されたときとか)。ただの愚痴なのだが。別に良いじゃん、ちゃんと導入を消化した上で、解決策を提案しているんだから。そこで再び、「自分と同じように相手も考えている訳じゃない」となるだろうが、じゃあ「あんたは俺の話、俺の思考プロセスの検証はしているのか? 人の話を聞いていないのはそっちの方じゃないのか?」と、そういう話になってしまうわけで(堂々巡り)。
実際、自分はいままで散々PLで荒ぶってきた(らしい)が、シナリオの筋自体は何ら変化させていないわけだし。いやまあ、まあたしかに、シナリオの筋自体は変化させていないけども、シナリオの演出やテーマをがらりと変化させたことは多いかも知れないが。まあ、つっこまれるとしたらここら辺なのかなぁと思いつつ。一応、一方的に愚痴を書いたらアンフェアなので(というか、自分が面白くない)、自戒の念を込めて。でもそれは、テーマ性を深めた結果であって、決して軽薄な変更をもたらしたものではない、はずなんだよなぁ……。少なくとも、ルーニー的ぶち壊しは一度もしたことがない。これだけは断言できる。
まあ、この点も、自戒の念を込めて書けば、「一介のPLにすぎない奴がGMに無断で何様のつもりだ!?」という、どっちかというと、人間関係上の問題に起因しているんだろうとは思うので、自分が一方的に正しい訳じゃないんだろうとは思うのだが。
TRPGは本質的にコミュニケーションのゲームなんだから、交渉・譲歩してくれよ、と思う一方で、果たして自分の、譲歩することを強いるプレイスタイルは、交渉・譲歩していると言えるのか? という疑念が頭をよぎる。さて、どうしたものか。相手が許容できる範囲内を読み込んで、その範囲で自在に動くのが大人のプレイという奴なのだろうが、しかしまあ、自分がそこまで大人とはとても思えないわけだ。遊びなんだから、お上品にプレイなど、とてもしていられない。全力投球してこその遊びだろう、と。……それはそれで、相手のレベルに合わせて指導教育するという姿勢に欠けているよなぁ(指導教育というと偉そうだが、ニュアンスを汲んでください)。
キャスト1:“我琉鬼麗(ワルキューレ)”遊馬イヲリ(アラシ、バサラ、カゼ◎●)
PLは(はた)×弐氏。“0のフィールド”(ヴァルハラ)に到達して、超常の力を手に入れたワルキューレ。重力を無視して疾走するとかぬかします(〈元力:重力〉)。“魔眼の”ベイラーの帰還を待つ。
キャスト3:“朱雀王”黄 朱姫(アラシ●、カリスマ、カブト◎)
PLは“マイナス魔王”NAT氏。女傑。女ガイ。
キャスト4:“百円ライター”リザベート・キャット(カブキ、チャクラ◎、トーキー●)
PLは火塚。社会派フィクション作家を目指しているのに来る仕事すべて芸能系・お笑い系という可愛そうな体当たりトーキー。剣崎との差別化のため、スタイルを一部変更(フェイト→カブキ)。……ようやくリズのキャラクター性を掴んだ感じ。
キャスト5:“地中海の魔人”プロフェッサー・ヴォイド(アヤカシ、タタラ◎●、マヤカシ)
PLは九龍氏。錬金術を極め、体を錬金術の産物と交換するうちに〈血脈:人形の一族〉となった錬金術師。金は作れてもカネは作れないフレーバー貧乏。
えーと、あれだ。『ゴーストスイーパー美神』のDr.カオス。
ふつーに遊ぶ。不完全燃焼。色々とミスした模様。正直、シナリオ構成にも色々と問題点があるような気がするのだが、そこら辺は正直どうなのか?
キャスト1:“我琉鬼麗(ワルキューレ)”遊馬イヲリ(アラシ、バサラ、カゼ◎●)
PLは九龍氏(なに?)。ぶっちゃけありえない。導入をよりスムーズにやるためにと、(はた)×弐氏からキャストを借り受ける。ハシタナイ(と、とりあえず言っておく……ほらまあ、最近は、とりあえず「ハシタナイ」というのが最近のN◎VA界の流行だから(笑)。自分自身はこーゆーのも普通にありだと思うし)。
キャスト2:“StormBringer”アレス・ヴェルベルグ(アラシ、カリスマ●、クグツ◎)
PLは(はた)×弐氏。嵐の旅団(アラシトループ)を従える一心不乱の企業工作員。南米の雇用状況改善の口約と引き替えに企業に忠誠を誓った女闘士。〈演説〉で矢継ぎ早に配下を〈叱咤激励〉する。
キャスト3:“朱雀王”黄朱姫(アラシ●、カリスマ、カブト◎)
(仕事の延長線上とは言え)お遊びでレースに参加したはずなのに負けたら本気で悔しがるあたりがラブリー。
キャスト4:“百円ライター”リザベート・キャット
PLは火塚。実況中継役。ぶっちゃけ「牙の門」のトーキー導入。
ゲストのひとりを〈脱がしの鬼〉に掛けるが、RLが本気でいやがってリアクションで抵抗されました。残念、価値観の違いのようだ。
傑作です。「牙の門」に並びました。しかも、「牙の門」と異なり、キャスト1のみ主人公というわけではなく、それぞれがいい気になれるかと思います。そういう意味で「牙の門」以上に出来がよいシナリオかと。
それにしても……制作者サイドはつくづく、稲垣が大好きですね! いや、嫌みとかじゃなくて、なんつーか、なま暖かい視線を送るような雰囲気で。
以上。今月だけで26シナリオ遊んだ計算になります(爆死)。
――“0のフィールド”RLは火塚。カゼSSS発売にオフ会でカゼシナリオをぶつける俗悪っぷり。
カゼの聖地。“理想郷”エルドラド。
悟りの境地。仏教で言うところの涅槃。
アドレナリンの過剰分泌によって引き起こされるランナーズハイ。
速度がすべて相対化し、すべての景色が色あせる。
体感速度が限りなく0となる、カゼの理想的状態。
キャスト1:“風女帝(ふうじょてい)”滝川楓(カゼ◎●、カブキ、カリスマ)
PLはあや嬢。はじめまして。落ち着いた感じでプレイされる、熟練者のイメージで。
ストリートの走り屋兼歌姫。滅多にできないキャストっぽく、アクト中は終始、とてもうれしそうにプレイされていました。パンクファッションを好むが、性格は割としとやかなキャスト。首輪が、首輪が。
「男の子といちゃいちゃするのと、女の子といちゃいちゃするのと、どっちが好いですか?」
「どっちも面白そうだけど……(五分ぐらい迷う)じゃあ、男の子で」
〈コネ:エミリオ〉ヒッチハイカーキャスト2:“Death Load”アレックス・タウンゼント(バサラ、カブト=カブト◎●)
貴方は疾風だ。誰よりも早い一陣の風。貴方の前を走る者は誰ひとりとしていない。
貴方は風だ。一陣の風だ。ストリートを蹂躙し、ハイウェイを駆け抜ける。コーナーに立つ少年。ヴィークルの故障か? ハイウェイを走る仲間として見捨ててはおけない。貴方はヴィークルを止めた。
〈コネ:ミナギ・カレスティア・アダチ〉護衛対象キャスト3:“悪魔の悪夢”メアス・フィードリッヒ(バサラ、カブト、レッガー◎●)
貴方は同僚たちと共に、実業家のラウール・カレスティアから護衛の依頼を受けた。護衛対象は子女のミナギ。とても利発な少女。夜な夜なハイウェイを走る子女の護衛をして欲しいという。子女に知られないことが依頼の条件だった。
「カブトが女の子しか守らないなんて嘘だー! _l ̄○ノシ(ガンガンガンガン」
「……あ、忘れてた(汗)。すまん、総帥」
〈コネ:音羽南海子〉などストリートの顔役キャスト4:“閃刃”クリストファ・マリーウッド(クグツ◎、カゲ、チャクラ●)
河渡組組長音羽南海子。ストリートに覇を唱える女帝と貴方は知り合いだ。カーライルとの抗争も激化しつつあるストリートに、いま現在ひとつの問題が立ち上がっていた。関東狂愕連合がここ最近、どこからか物資提供を受けLIMITSを攻撃しているという。貴方は職務のため、仁義のため、独自に調査をすることにした。
〈コネ:バッドボーイ〉仇敵終始、楓とエミリオとでいちゃつくアクト展開。まあ当然なのだが正直、観てられない(苦笑)。
貴方が上司に呼び出されると、非合法部門の幹部連中が難しそうな顔をしてオペレーターが展開する画面を眺めていた。曰く、世界各地でテラウェアが活動を活発化させているという。そして先日、N◎VAでの発動の活性化が確認された。報告を聞いた貴方は、仇敵のテラウェアのナンバーズ“-07”バッドボーイの名前を思い出した。
夕刻、大宇宙コンを中座し、親との会食に出かける。いつもの月一会。
うまかった。
一度帰宅。攻殻機動隊2nd第五話を観る。
やう゛ぁい。ヤヴァイくらいに危険。茅葺首相がエロすぎる。俺を殺す気か?
深夜、再び大宇宙コン惨事会(ぉ)に出かける。
軽く一局唄ってから、セッションを始める。自分は少女革命ウテナ主題歌「輪舞〜revolution」を唄ったり。帽子屋君が「エロティカ・セブン」を唄っているのにはちょっと驚いた。それは私が小学生の頃はやった歌だぞ。
後方処理課導入:“ツヴァイフェイス”ミレニアム・フォン・シュバルツレーヴェ/“ワンダラーミストレス”ミリィ・ヴァイスウルフェン (ミストレス◎、エグゼグ◎●、ハイランダー)
PLはお久しぶりです、Wings氏。ハンドルがやたらと長い、お姉さん系エグゼク。ふたつの顔を持つ女。
社内不祥事のもみ消しを千早雅之から命じられる。ほかの二人に攻められっぱなしでかなり貧乏くじをひかされまくっていました(すまぬ)。
トーキー導入:西園寺義丈(カブキ=カブキ●、トーキー◎)
PLはらぎ氏。わざわざ遠方から赴いたとか。『エマ』四巻を読ませて親睦を深めてみたり。
如何にも軽薄そうなトーキーだが、その実力は確か。
今回は、ふたりのシーンに出て、情報収集に励み、美味しいところだけをかっさらっていく。
交渉人導入:“あんきみ”安藤君子(ミストレス、カリスマ◎、カタナ●)
PLは火塚。久しぶりの“あんきみ”。
第三トーキョー弁護士会に所属する、企業法務専門の民事弁護士。その法廷弁論は巧みでかつ容赦がなく、依頼貫徹率もトップクラスを誇る辣腕。ストリートの顔役も務める腹黒い女。好奇心は旺盛で、面白そうな事件があれば、本業をほっぽりだしてでも首を突っ込む。彼女曰く「ひまつぶし」。だからといって無責任ではなく、一度引き受けた仕事は、誇りを持って貫徹する鋼の意思を備えている。好奇心と義侠心と矜持(プライド)の固まりのような人間である。
趣味で剣道をたしなみ、薩摩示源流免許皆伝。一撃で鉄板すら切り裂く。
ストリートでの愛称は“あんきみ”。「『あん』どう『きみ』こ」だから“あんきみ”と、些か安易な愛称だが、本人はそんなことを気にするような性格ではない。
いわゆる在野のパワーエリートを想定して作ったキャスト。日系企業導入や日本軍の依頼導入用キャストのため、滅多に出番なし。実に一年半ぶりにキャストを動かした。今回は千早と人材交流の引き抜き交渉中だったBIOSから、千早の内紛をかぎつけ、引き抜き交渉の促進と同時に、千早への打撃工作を依頼される。
久しぶりのコンゲーム型シナリオ。手加減無用と、序盤から姑息なリサーチ項目の建て方を行い、ちょっとずれた切り口で攻め込んでみる。
「千早内部に何か問題があるということは、中間管理職以上に異変があるはずです。動員したクグツを使って、手当たり次第、存否確認の電話を入れます。電話の名目は、動向調査でも、照会問い合わせでも、なんでもいいです。〈隠密〉を組み合わせて事実を隠蔽しつつ調査します」
「出社していない課長たちの共通点を洗い出します。……全員入院しているのですか……ふむ(ニヤリ)」
「課長たちのご家族を訪ねます。『奥様、旦那様が入院だとか。労災の可能性もございます。ここはひとつ、労災認定に向けて集団訴訟を提起してみませんか?』『奥様、原因不明だなんて、お悔しくないのですか?』」
「奥様から電話が掛かってきます。『はい。安藤君子法律事務所です。まあ、奥様。はい、はい、はい、ええ。本当ですか! ご決心なさってくださったのですね!』25点使って〈※威厳〉を取得。効果は訴訟追行契約書へのサイン。訴訟追行のために資料提供など、全面的に協力してもらいます」
渾身の一撃。訴訟提起の時点で千早へのダメージは大きく、かつ、訴訟という公開的な攻撃手段のため弁護士団団長である安藤君子への直接の攻撃を封じ、かつ、依頼人という形で内部に協力者を造り情報提供を促し、訴訟提起という表層を取り繕うことによる偽装工作を狙った、一挙四得の一手となる。
酷いね、自分。
五月二十八日
有給取って横浜の学祭に出かける。母校ですらないのに。
五月二十九日
朝日を拝んで帰宅。
新宿に出かけて、開店直後のイエローサブマリンを襲撃、書籍購入。
烏山の大宇宙コン一次会に出席。
親と夕食会(月一会)。
一時帰宅後、攻殻機動隊鑑賞。
深夜、池袋NOAHにて大宇宙コン参次会メンバーと合流し、セッション。
五月三十日
朝日を拝んで、はた亭に。なにかセッションができると嬉しいなぁ。
自分自身、どこにどう突っ込んで良いやら。
導入1:ギルダス卿(アクア=ファンタスマ=アダマス)
かつては勇敢な騎士だったが、30年前の戦役の時、出兵しなかった主人を庇うべくついた嘘が元で、カセリナの呪いに掛かっている老騎士。そのため、真実を話すほどにそれを嘘だと思われてしまう。アンジェは「道化」と呼んで莫迦にする。
嘘の意味と力を正しく知っている、正直者の朴訥な騎士。必要となれば最低限の嘘もつくが、基本的に正直者のため、誰もギルダス卿の発言を信用しようとしない。
導入2:エレン・ヴェイライト(ウェントス=デクストラ=イグニス)
ライフル銃を得物とする美貌の放浪射手。
今回、ほかのPLに挟まれて割り喰っていたかも知れぬ。すまぬ。
今度結婚する幸せ一杯の貴族(男)と再開する導入。後編は、故郷の女性と再会する導入だったのだが……キャスト2が本来男性での導入を想定していたがために、レズ娘の猛攻にたじたじになる導入に(合掌)。
導入3:“サムシングブルー”(エルス=ルナ=ウェントス)
「あの男は大変な物を盗んでいきました」「姫様のハートです」とかいう感じの色男。まあ、ここら辺までは普通なのだが、エルスの設定を聞いたあたりから話がおかしな方向に。
「ファミリアは猫又で、東洋の神秘、忍術を使います。アクシスクリチャーで、隠れ蓑の術や変化の術、飛行の術。人化で人間に化けたときはネコミミの美少女。ご主人様大好きっ娘です」
おーい。起きろー。
今度結婚する幸せ一杯のヒロインに当てられる導入。
導入4:“次期枢機卿候補”アンジェリーネ・フォーゲルヴァイデ(デクストラ=コロナ=イグニス)
いつものアンジェ。気がつけば今回の2アクトで通算9回使っている。ダントツ使用回数が多い。まあ、コロナ導入と聖グラディウシア導入とデクストラ導入と(GMに寛容な心があれば)マーテル導入とができる、一番待ち受けが広いキャラだからか(寝言)。
今回はさらに、画聖ブリガーの弟子という設定が生え、サロンに招かれることになる。
「前編はサロンが舞台ということは、サロンに出入りして可笑しくない身分のキャラの方が面白いよなぁ」
「GM。画家導入ですが、画家ってウェントスよりもデクストラですよね。薬品扱いますし、なによりもルネサンス期の芸術家はウェントスのように放浪しないで定住していましたし(寝言)」
「アンジェはデクストラになる前に一時期、芸術家気取りでブリガーに弟子入りしたことがあったということでお願いします」
「ブリガー師。頼んでおいたセッコ画、もう出来ましたか?」
「む、そ、それは……実は、サロンから招待状が来てなぁ」
「なるほど、時間がない、と……宜しいでしょう。わたくしがそのサロンに参りましょう。師は画に専念してください」
「……む、だが、司教に、芸術を語れますかな?」
「あら、これでも私、ブリガー師の弟子でしたのよ? お忘れになって!」
「男の服を着て、芸術家のカッコをします。侍女に『これからはわたくしは、ブリガーの男弟子、芸術家のアンジェリカ。それで宜しいですわね』と告げつつ、ステッキを侍女から受け取ります(後で考えれば、男の名前としてアンジェロと名乗れば良かったなぁと反省)」
「サロンではこういう倒錯趣味は歓迎されますし。もちろん事前に、アンジェリーネ次期枢機卿候補がサロンに訪れるということは内密に知らせておきます(司教が芸術家を名乗り、女性が男性と偽るという、二重の倒錯)」
「(サムシングブルーにナンパされて)ほほほと笑い、ステッキでぴしゃりとその手をはたきましょう。『貴方の目は節穴? 男の服を着る女がいますか!』」
「不義の侍女フランチェスカを訪ねます。不機嫌に足音高らかに足早に歩き、侍女の控え室のドアにたどり着くや、ガンガンガン! とステッキでノックします『フラーンチェスカ!(びっくりするような大声で)』」
「(ドアを開け)は、はい! はい! あ。あの、あなた様は……」
「『“ただの”アンジェリカよ!』とフランチェスカが萎縮するぐらいに怒鳴りつけ、断りもせず椅子にどっかと座ります」
ほかにも、色々と、自分ですらどうかと思う言動てんこ盛りのアンジェでした。
そんななか、ほかのPLの妄言の中でもっとも記憶に残ったのが、
「ヒロインを訪ねます。それでGMに質問しますが、ヒロインが軟禁されている部屋の前には兵士が詰めていて良いですか?」
いや、詰めていて良いですかもなにも、詰めているモノだろう、普通は(苦笑)。
■アクトトレーラーカブキ導入:“DonJuan”ジョバンニ・カルニーニ(カブキ●、フェイト◎、エグゼグ)
貴方は少女と出会った。笑いを忘れた少女。
彼女はにこりともせず、ただ首を横に振る。
少女の護衛はカブトに任せておけばよい。
真実を追い求めるのはフェイトの仕事。
正義を司るのはイヌの役割だ。
だが、そんなことはどうでも良い。――彼女の笑顔が観たい。
貴方はただ、それだけを願った。
イヌ導入:“桃花(タオファン)”(アヤカシ◎、チャクラ●、イヌ)
PLは“お久しぶりです、新しい職場はどうですか?”B2氏。
心をもった桃の樹が、善行をつんだら人間になると騙されて(笑)ハウンドに就職した人形の一族。お団子頭のチャイナガール。デパートで起きた爆破事件を捜査する。爆破事件被害者のお見舞いに少女の元を訪れたはずが、いつしか見舞いのフルーツが目的にすり替わっていた。
カブト導入:エーリッヒ・ベルシュタイン(カブト◎●、カゼ、カブトワリ)
PLはLian君。
元ヴィルヌーブの傭兵。かつて失った愛機を再び手に入れるために、ナイトワーデンで働くボディガード。ヤクザの娘を護衛することに。
キャスト1:“揺夢う”ナトリー(ヒルコ●、バサラ、マネキン◎)
変幻自在の美少年。マネキンチックなよわよわ系。その正体はスライム生命体(げ)。
恋人がスナッフムービーに出演したため、その復讐に赴く。最低導入。
キャスト2:“DC”ディラン・カート(タタラ◎、カゲ●、ニューロ)
極悪非道なタタラ=ニューロ。いわゆるストリートの何でも屋。
ファッキンビズを専門に扱うフィクサーのバディ導入。
キャスト5:“機械仕掛け”ロイド・ドロイド(アヤカシ●、マネキン◎、トーキー)
人間になることを夢見る人形。いわゆるひとつのピノッキオ。不幸なことに、ジュゼッペ爺はすでに亡く、九条の詐術に引っかかったところだろうか?
「人間を知りたい? なら、トーキーになるのが一番や!」
同僚からスナッフムービーを見せられ、小遣い稼ぎに取材に出かける導入。
今回ダントツ輝いていたのがロイド。
キャスト1を挑発したりする様や《霧散》を使って自身が都市伝説になってしまうくだりなど、実に素晴らしい。このPLさんは本当にプレイングが巧くなったなぁ。
「あー。東のデータベース論まんまじゃん」
自分はどうやら、呼吸するように東氏のデータベース論にどっぷり浸かっているようで。
まあ別にそれは東氏の『動物化するポストモダン』に私が影響を受けた、と言うわけではなく、はじめから私がデータベース的思考をしていたためである。すなわち、東氏のデータベース論のそもそもの出発点である大塚氏の物語消費論が、その出発点を大塚氏の個人的体験、すなわち、昔話研究に端を発していることと同じく、私の物語認識が昔話研究から始まっていることに尽きる。物語とは、幾らオリジナリティを主張しようが、雑多なデータベースの組み合わせにすぎないわけで、その中で、ある程度代表的な定型にしたがうことで人はそれを物語として認識するだけにすぎない。
さて、それで、この論考の何処を読んでこのことに気づいたかというと。
仮に、相田裕の中の「ヘンリエッタ萌え」が「この子はこういう設定なのに微笑むから萌えるんですよ」だとすれば、アニメ版のそれは「この子はこういう設定で、その後こういうドラマで微笑んだりして可愛いところを見せるんですよ」という感じ。そう、これだ。私が『GUNSLINGER GIRL』を評価した最大の理由がここにある。
アニメでは、「設定」から「可愛い」まで行き着く間にタイムラグが用意されているような。これが一番の違いじゃないでしょうか。
原作では、「その後こういう〜」をすっとばして最初から「萌え」に直結しちゃっている。反対に、アニメ版はドラマ仕立てにすることで「萌え」に繋げようとしている。するとなるほど、アニメ版はプロの仕事だなあ、と思います。逆に原作はやはり同人っぽいと言えるでしょうね(同じ趣味の読者だけが楽しんでくれ的な意味では)。
キャスト1:千早系列の企業工作員
“レディ・パレット”天羽銀子(クグツ◎、チャクラ●、カブトワリ)
PLは九龍氏。定時ののち、ジョギングで帰宅する体育会系OL。高校時代はバレーとかやっていたのかなぁ? という感じ。その実、ガンフー使いのリベリオン生命体。〈ガンフー〉〈乾坤一擲〉は四〇点ダメージをたたき出す。
人情系で、心までメガコーポに売り飛ばしてはいないという。班長のミューズが嫌い。なんかミューズは、そんな純情一直線な銀子をたびたびからかっては楽しんでいるらしい(と、RLが脳内補完)。
〈コネ:レイラ・ベルティ〉同僚の一人娘キャスト2:岩崎系列の企業工作員
後方処理課三班所属ミゲル・ベルティ。貴方の同僚だ。貴方はかつて、ミゲルの自宅に遊びに行ったことがある。ミゲルの一人娘レイラは、よく躾された娘だった。幼いながらも行儀良く挨拶をするその姿に、心安らぐものを感じたのは本当のことだ。だから、ミゲルが後方処理課を裏切り、後方処理課のメンバーリストを奪ったことを知ったときは、真っ先にレイラの行く末を心配した。
〈コネ:笠原正邦〉上司などキャスト3:フリーランス
岩崎製薬営業本部長兼専務取締役“営業の鬼”笠原正邦。岩崎と結婚したと公言し、岩崎内紛時には中立を貫き通したイワサキの忠臣。彼が貴方を呼び寄せる。会長に内密であたって貰いたい仕事があるという。会長の懐刀“good people”の妨害工作。それが笠原から貴方に与えられたビズの内容だった。
〈コネ:ミゲル・ベルティ〉昔の相棒キャスト4:フェイト推奨
ミゲルの葬式現場。貴方は少し離れたところで葬式を監視している。貴方とミゲルとは良くコンビを組んでビズをこなしていた。ミゲルが後方処理課に転職したあと疎遠になっていたが、ある日、ミゲルが貴方の元を訪れる。家族を守って欲しい。それがミゲルの遺言となった。
〈コネ:アーシア・ミルヴェーデン〉古い友人、元恋人「“good people”のドミネート先を調べます。リアクションされたくないので《不可知》でリサーチします」
保険調査。探偵業の中では実入りがよい仕事のひとつ。ミゲルという会社員が亡くなり、保険金受取人に合うことになった。古い友人アーシア。結婚して、娘さんももう八歳だとか。甘酸っぱい感傷に浸る貴方に、あー氏亜が相談を持ちかける。配偶者のミゲルが事故死してから監視されているような気がして不安である。貴方は考える。ハードボイルドの主人公はこうやって未亡人から相談を受けるのがセオリーだった、と。
ラストニンジャの中の人が散々いい気になったで賞。
元軍人導入:クロノス・ディア(カブト、カゲ◎●、マヤカシ)
PLは(はた)×弐@一心不乱氏。へい、クロノス一丁。
かつて戦った敵方の将軍に、建国したばかりの国の軍事顧問として招かれる。
若かりし日の思い出にふける導入:“公安九課”剣崎御筆(レッガー、トーキー◎、イヌ●)
PLはtatuya@たまにはハードボイルド。元ブラックハウンド公安課9班班長。情報戦と強襲のプロフェッショナル。日本軍進駐後のハウンドの凋落に失望し、退職。スカウトは多かったが、かつて摘発していた企業の元で働く気が起きず、同じ治安維持を目指すならばと報道記者として社会の巨悪を暴くことにした。割と正義の人。ハードボイルド。
かつての恋人ソフィアからメールが届く。
「あの日の約束。建国したばかりの祖国を見に来てください」
クグツ導入:千早端芽(はじめ)(エグゼク◎、クグツ●、カゲ)
PLは侵入者@逸般人君。千早CMEのエグゼクという肩書きを隠れ蓑に、千早重工のダーティワークの仕切りを担当する。“22の牙”のひとり、クグツの牙らしい。
オープニングで22の牙会議にて、独立したばかりのリトアニアを支援するため現地への派遣を命じられる。牙会議ではタロット名で呼びあうという厨っぷり。「では、この件は吊られた男に一任する」「運命の輪よ、この男にはそもそも、牙を名乗り、この会議に出席するだけの資格があるのか?」「ザ・サン、不服があるのか?」。すばらしい。いや、むしろノリノリだったのは侵入者君ではなく、周りのほかのPLだったが。現リトアニア政権を傀儡政権にすべく画策する。
落合信彦のノリでアクトに参加する。建国式典を取材する名目でかつての思い人に会う。RLから要求されたしっとりロールをこなしつつ、ところどころで攻殻エフェクトを掛ける。
「屋根の上にみしりという音が響く。そこには熱光学迷彩で隠蔽した多脚型ウォーカーが。剣崎はウォーカーの多脚に腰掛け双眼鏡を覗いています」
でもしかし、今回誰よりも何よりもいい気になっていたのがクロノスの中の人。
「プログラム・クロノス、オーバーインストール。バイオトロンの高速演算による因果律介入。二秒前のクロノスと、二秒後のクロノスを顕現。〈※分身〉を使用。達成値は21」
クロノスの中の人も必死だなぁ。
クグツ導入:“冷徹”ジョシュア・ウィルメイト(エグゼク◎、カゲ、レッガー●)
PLはりゅー@「俺は普通ですよ」「いい加減見苦しいです」氏。表向きは人材派遣会社のエグゼクとして、千早の名を出せないウェットワークを任される。
部下ケリーが突如、任務を放棄して失踪したため、実態調査に乗り出す。
レッガー導入:“十三妹”蘭子竜(カブキ◎、チャクラ、レッガー●)
PLは(はた)×弐@「むっふー」氏。元京劇役者で、ハンドルの由来は十八番の題目から。千早牙門を下したほどの名うての格闘家にして、三合会構成員。微笑の下は冷徹冷酷。眉ひとつ動かさず、死よりも辛い苦痛を与えることができる。
三合会への襲撃を調査することに。
マネキン導入:“蒼い服の女”ウルリカ・ミルヴェーデン(アヤカシ、カブト、マネキン◎●)
tatuya@「新キャストのマネキンやりたいんでマネキン導入作ってください」の新キャスト。ウェットシティの娼婦。男より頭ひとつ低い身長で、柔らかく大きな胸、くびれたウエストに豊かな臀部、潤んだ蒼い瞳、はにかむ笑顔、癖毛がちの艶やかなブルネット(黒髪)でその癖毛をいつも気にしている。男好きのする風貌で、嘘が苦手(〈血脈:悪魔の一族〉)で自分に非があると思いこむ性格。真性のお人好し(〈血脈:天使の一族〉)。今回は散々、キャスト・ゲスト・エキストラたちにもてあそばれていました。
最近、無断欠勤している娼婦が何人かいるらしく、マダムに相談される。
……あかん、ウルリカはマネキン導入だとやばいくらいにエロキャラにしかならん。こいつは基本的にカブト導入以外やらない方が良さそうだ(汗)。
アクト内容は、黙して語らず。
しかし、侵入者君はもっと自信を持つべきだ。基本的に彼のプレイングは(一進一退をしつつも)確実に旨くなっているし、もともとポテンシャルも高い。色々と問題点は多いが、長い目で見守っていきたいと思う。
ぶっちゃけハンドアウトとしてあり得ない長さ。B5見開き二枚って、正直ドウよ? どこの経済小説かと思ったよ、自分。「ミリオンネール」
テーマタロットエグゼク
正位置:幸運と発展、成功、運命的な出来事や出会い
逆位置:不運、転落、事業の失敗、秩序の崩壊エグゼクの足下の地球は、彼たちが地球を文字通り支配していることを意味している。
■シナリオの前提
本シナリオは4〜5人のPLを対象に、プレイ時間は5〜6時間を想定しています。最適人数は4人です。
リサーチフェイズはイベント中心に組まれています。キャストたちが舞台裏でリサーチをするとトリガーが引かれ、フックイベントが発生します。おそらく、終盤までイベントの連続でリサーチが進むことになるでしょう。本シナリオのフックイベントはシーンプレイヤーを指定しています。例えば、あるフックイベントのシーンプレイヤーがキャスト1の場合、たとえイベント発生条件となるリサーチをしたのが別のキャスト3であっても、シーンプレイヤーはキャスト1となります。その際、キャスト3はイベントの前後でそのシーンの情報を入手した扱いになります。そのうえでキャスト3はその表舞台に登場すべきか否か考えてください。■アクトトレーラー
極貧のロシアを食い物にしようとする輩がいる。
弱肉強食の資本主義。ルールを忘れ、仁義を忘れ、利潤を貪る輩がいる。――大陸最大手の物流会社・黒竜江物流公司とロシア国策会社・アゼルバイジャン石油公社とを舞台にした巨額詐欺事件
「企業利益と遵法義務との板挟み、ホント嫌になりますね」
N◎VA上空にばらまかれる紙幣を仰ぎ見るとき、運命の輪が回り始める。
アクトタイトル「ミリオンネール」
■キャストの作成
キャスト1:エグゼク推奨。事業再建
〈コネ:江小蓮〉社長付き秘書
ロシアと夏との国境線黒竜江(アムール川)を拠点に大陸全土に広大な輸送網を形成する物流会社・黒竜江物流公司。大陸最大の物流会社が巨額詐欺事件によって手形不渡りを出した。折しも、ユダヤ資本がモスクワゴロルエからの資本引き上げを決定した直後で、公司がロシア物流を業務の中核に据えていただけにその打撃は計り知れない。N◎VAセニットを始め複数の行政府からの業務改善命令。経営陣は全員引責辞任。電話が掛かってくる。投資家仲間である前CEOエレアザルからの直々の指名。これは、一世一代のチャンスじゃないのか?キャスト2:警察系またはバウンティハンター
〈コネ:“ミリオンネール”〉仇敵
“ミリオンネール”とはロシア語で百万長者。バーブチカとも繋がりが噂されるロシアの大富豪。数十件に及ぶ国際的組織犯罪・詐欺事件に関わっていると目され、国際指名手配中の超大物だ。貴方は“ミリオンネール”を追いつめる専属の捜査官。貴方の地道な捜査が結実し、ついに奴を追いつめることに成功した。夏との国境近くにある避暑地。湖の湖畔にある別荘を先日買い取ったという確たる証拠を掴んだ。だが、奴の方が一枚上手だった。キャスト3:犯罪結社構成員幹部候補生
〈コネ:ツァーリ〉バーブチカの友人
“最後のヴォール”ツァーリ。その名に相応しいバーブチカの偉大な大親分。礼節に優れ、思慮深く、公正で賢明な大人物だ。バーブチカの奴らは気にくわないが、このオヤジだけは別だ。
貴方には尊敬できる兄貴分(エキストラ)がいた。兄貴は新しい組を新天地ST☆Rに立ち上げるのだと言ってN◎VAを離れた。それから幾瀬。兄貴から手紙が来た。新天地で地盤を築き、組の運営は堅調だという。組も大きくなり、これからより困難な事態に立ち向かわねばならないだろうことが予測される。だから、貴方の力を借りたいという手紙だった。貴方はもちろん喜び勇んで新天地に向かった。貴方が兄貴の暗殺を聞いたのは新天地の上空だった。キャスト4:クグツ推奨。N◎VAセニット職員(企業からの出向)
〈コネ:江小蓮〉列車の乗客
貴方は千早怜呀の推薦を受け、現在N◎VAセニットの職員を務めている。一企業の利益ではなく、市場全体の利益、システムそのものを護る。公正なルールの実施こそ資本主義の生命線。それが怜呀の訓戒だった。企業利益よりも優先すべき教え。いままで企業利益第一で仕事をしてきた貴方にとって、それはとても新鮮な言葉だった。税関検査官としてロシアからの大量の武器密輸の足取りを追い、貴方は現在、大陸鉄道に揺られていた。通路を挟んだ席には外を眺める女性。彼女の名は、江小蓮。キャスト5:北米連合諜報員
〈コネ:リディア・アドロナ・ブラゴヴォリヤ〉同志
貴方は北米連合の諜報員として働くエリート官僚だ。諜報員に必要なのは卓越した知識と技術。そしてなによりも孤独に耐える絶対の忍耐力。貴方に対ロシア諜報の指令が下る。祖国への敵対を憚らないロシア連邦諮問総会最大野党“ロシア愛国党”党首“愛国者”アレクセイ。今度の議員選挙では“ロシア愛国党”が絶対多数を獲得、アレクセイを閣僚会議議長に任命することが確実視されている。大変危険な状況だ。モスクワに飛び、現地の同志“紙幣使い”リディアと共闘してアレクセイの議長就任妨害工作を図れという命令だった。■用語説明
◆登場人物
“愛国者”アレクセイ・ロマノヴィチ・スタニスラコフ:
カリスマ◎、元ロシア陸軍第八方面軍軍団長中将。チェチェン内乱の英雄。ロシア愛国党党首。クリーンなイメージの政治家。政策は汎ロシア大連邦構想。“ユダヤ資本”エレアザル・ラビノウィッツ:
ハイランダー◎。銀行、保険会社、物流会社、レジャー産業、メディア産業など複数の企業とコネクションを持つイスラエルの名士。“ユダヤ資本”と揶揄される典型的なユダヤ商人。軌道フェスラー家やロシアの富豪“ミリオンネール”など、友人も多い。黒竜江物流公司の前CEO。“クレッドクリス”シャミル・アリアーシュ:
マネキン◎。褐色のチャーミングな少女。翠眼のジャムシード人。バーブチカ“我らが大地”に所属する一輪の華(ツヴィトーク)。“鋼の錬金術師”江小蓮(ジャン・シャオリェン):
エグゼク◎。愛称はシャオ。ロシア人とチャイニーズとのハーフ。黒竜江物流公司秘書室室長で情報操作のプロ。投資家としても有名で、冷徹堅固な市場分析と断固迅速たる意思決定、なによりもその輝かしい成功から“鋼の錬金術師”と呼ばれる。ロシア本国で貧困に喘いだ幼少時代を過ごした苦労人。“ミリオンネール”:
レッガー◎。“ミリオンネール”とはロシア語で百万長者。バーブチカとも繋がりがあると噂されるロシアの大富豪。数十件に及ぶ国際的組織犯罪・詐欺事件に関わっていると目される。“紙幣使い”リディア・アドロナ・ブラゴヴォリヤ:
クグツ◎。ロシア系ユダヤ人。ユダヤ商人の娘。大ロシア中央図書館所属司書。北米連合に金で雇われた諜報員。“最後のヴォール”ツァーリ:
レッガー◎。バーブチカ“幻蝶”ヴォール。皇帝(ツァーリ)の名を贈られたバーブチカ最期の良心。◆経済用語説明
黒竜江物流公司巨額詐欺事件:
黒竜江物流公司とアゼルバイジャン石油公団とを舞台にした巨額詐欺事件。ロシアに生活物資を安く届ける慈善事業を引き受ける代わりに、公司が石油販売を独占するという契約を結んでいた。公団からの支払いは新ルーブルではなく信用が高い豪ドル。新ルーブルと豪ドルとの交換は取引会社のモスクワ=サンクトペテルブルグ連合銀行を利用している。何度か取引をして信用を取り付け多大な物資発注の直後、支払いがないまま物資をすべて持ち去られた。アゼルバイジャン石油公団:
ロシアの国策会社。黒竜江物流公司の取引相手。黒竜江物流公司巨額詐欺事件の舞台となった。黒竜江物流公司:
ロシアと夏との国境境黒竜江(アムール川)を拠点とする大陸最大の物流会社。名前から中華系資本と誤解されがちだが日系企業。巨額損失計上により前CEOエレアザルは辞任、会社再建のために現在キャスト1が新CEOに就任している。汎ロシア大連邦構想:
アレクセイが唱える保護政策。腐敗の原因となり易い企業誘致を極力排除し、大陸中央部に汎ロシア経済圏を構築する。軍需拡大と経済の適正化(バーブチカの追い出し)とを目指す。モスクワ=サンクトペテルブルグ連合銀行:
ロシアの老舗銀行。表向きはロシア資本だが、災厄直後の経済危機で日系資本の資金提供を受け、未だその影響から脱し切れていない。黒竜江物流公司巨額詐欺事件の舞台となった。ロシア陸軍第八方面軍:
モスクワゴエルロ近郊に駐屯基地を構えるモスクワ警護の要。先代軍団長はロシア愛国党党首アレクセイ。◆犯罪用語説明
アクトリチュート:
ロシアマフィアの親分の呼称。自称にすぎす、称号としてはヴォールに劣る。ヴォール:
ロシアマフィアの大親分の呼称。自称にすぎないアクトリチュートと異なり、ヴォールとは自他共に認められた真に偉大な大親分を意味する。名を捨て、親族との縁を切り、配偶者を娶らず、入れ墨を施し、国家におもねらず、仕事仲間を密告せず、子分とその家族との生活を保障する。“幻蝶(パピヨン・ファンタズマ)”:
バーブチカのひとつ。伝統的なロシアマフィア。国家と手を組むことを嫌い、“我らが大地”と抗争をしている。“我らが大地”:
バーブチカのひとつ。チェチェンマフィア。国家中枢と手を組み、大規模な攻勢を行っている。バーブチカの覇権を“幻蝶”と競っている。
キャスト1:“02”ファルム・フローライト(エグゼク◎、クロマク●、ニューロ)
PLはお久しぶりのTERU氏。EDGE十傑集がひとり“躍るRL”。
その正体は義体に換装したイワサキの超AI。もうひとりの戦闘用人格“01”を《腹心》に様々な非合法活動を手がけるエージェント。
キャスト2:“プロフェッショナル”クーリッジ・ハーヴァー(タタラ、カブトワリ●、イヌ◎)
PLは帽子屋君。ポスト緋を約束されている将来有望なN◎VA廚(マテ)。
「プロは〜」が口癖のケルビムの調査官。執念で“ミリオンネール”を追いかける。爆破現場を観て一言。「失敗したポップコーンよりもひどいな」。かっこいい。
キャスト3:“マリオネットナイト”クレッサード・リッツバーク(カゲムシャ◎、クロマク●、レッガー)
PLはNAT氏。EDGE十傑集がひとり“マイナス魔王”。リッツバークは、傀儡(かいらい)としてのカゲムシャへの愛が一杯に詰まったキャストです。
カーライルシンジケートのひとつのシンジケートの二代目。シンジケートの跡継ぎを名乗るだけに傀儡と侮られている。《腹心》が有能なクロマクなため、見逃されている感がある、若社長。
実は、火塚お気に入りのキャスト・カーチャの元型だったりする(いま明かされる驚愕の新事実)。イヤ単に、カゲムシャ=クロマクって面白そうと思っただけですが。
キャスト5:“Friday,13”キャサリン香川(マネキン◎、クグツ●、マヤカシ)
PLはAmisty氏。らいと九大天王がひとり“萌頭”。
へい、いつものキャサリン一丁。ドールハウスの娼婦にして暗殺者にしてMIDの特務工作員という不可思議生命体。「ドールハウス&北米系ウェットワーク対応……のはずだが、最近じゃ、アストラル導入、対天津(対クサナギ)導入、カタナ系いい人導入(他人防御の必要ない能動型巻き込まれ導入)まで対応してたりする」とは、本人の弁。どうかと思う。
外見は「金髪巨乳のいかにも男好きしそうな女性で、ホラー映画開始三〇分で湖で水浴びしたりシャワーを浴びたりしているところに怪人に襲われて殺される役」の人。とてもわかりやすい。客とよろしくやっている最中に、ホッケーマスクの怪人が乱入(〈分心:カタナ〉)、娼婦がきゃあきゃあ絶叫しているうちに客が惨殺させられ(《※魔女の叫び》)、怪人はそのまま立ち去ってしまう、とのこと。すべて自作自演。エニグマもレジェンダリーのチェーンソーにトレードマーク(ホッケーマスク)とかぬかしています。いや、こういうの大好きなんだけどね。
まあ、全体的に格好良くまとまりました。一部、「〈元力:器物(キャッシュ)〉がハシタナイ」とかいう言葉が聞こえたような気がしますが、気のせいということにしてください。
このシナリオは超絶格好いいシナリオです!(力説)
「……うまし」
うまいうまい。ひたすらうまい。だしのうまみが胃に直進してくる、おかわり自由なので、欲望の赴くまま、むさぼり食う。ご飯も好い感じだし、具も素敵。気がついたら満腹だったりする。
ふう、久しぶりに旨いものを喰った。
いや、旨いものは割と食べている方だが、こういう新しい味に直面するのは久しぶりで、純粋に感動しているということなのだが。
お気に入りの店にエントリーしました。
「マネキン作りたいなぁ。地雷女じゃなくて、男が構ってやりたくなるような生活に疲れた感じの色っぽいお姉さん」
とかいう妄想を「なま屋。」の中の人に漏らしていたら、いつものように電波到来。
「構ってやりたくなる女ってむずかしーですわね」
「悪魔の一族+天使の一族?」
「アヤカシですか(笑)」
「ああいいな、嘘をつけないで愛想笑いを浮かべてしまうような女性かぁ」
「アリなんじゃないかと思います。導入はマネキンだけかなあ」
「……凄い駄目妄想が頭をよぎった。男を幸せにした後、エンディングに女はひとり立ち去るのですよ。『さよなら』とだけ書き残して《霧散》」
「アリですね(笑)。むしろその位だと格好いいと思ったり」
「……よし、カブトにしよう(笑)。〈カバーリング〉の達成値、〈血脈:天使の一族〉で伸びるし。ウェットシティ/ナイトワーデンみたいな。「なんでこんな女がカブトやってるんねん」という突っ込みを受けつつ」
「まあ、ナイトワーデンはウェットシティにありますから」
「そういうのじゃなくて、エンディングに男がナイトワーデンを訪ねると『当社にはそのようなボディガードはおりません』と言われたり、ウェットシティを訪ねると『うちじゃそんな女囲ってねえぜ』とか言われるの」
「あーなるほど。都市伝説かー」
「“男”をひとり幸せにするために、救うために舞い降りた天使」
“青い服の女”ウルリカ・ミルヴェーデン(アヤカシ、カブト、マネキン◎●)
ウェットシティの娼婦。ナイトワーデン所属のボディガードという証言もある。妙齢の、生活に疲れた感じがする東欧美女。その正体は……エンディングフェイズになるとすべてのつじつまが合うらしい、謎の女。
包容力があるお人好し(〈血脈:天使の一族〉)。嘘が苦手(〈血脈:悪魔の一族〉)。好きになった男にとことん尽くすタイプで、人が傷つくのを黙ってみていられない(〈カバーリング〉+〈最後の砦〉。達成値は〈血脈:悪魔の一族〉で上げる。精神ダメージは〈横槍〉で軽減)。
はにかんだ笑顔が魅力的な美女(〈誘惑〉+〈都市伝説〉)。どんな極悪人も彼女のはにかみには逆らえない(〈お願い〉〈※魔女の叫び〉)。
不幸せな男に幸福を運び、静かに立ち去る、舞い降りた天使。都市伝説の一種。
んで、老師模範演奏。なんでも、『ニュース23』のテーマソングも演奏している有名人だとか。
……凄い。二胡でヴァイオリン演奏始めたよ、この人。そのすさまじい演奏にしばし圧巻。
ところで、この演奏会を聞いて、改めてダンス教室著作権侵害事件の不当性に行き当たる。
判決は、営利目的の上演にあたると条文を定型的に当て嵌め、一刀両断しているが、ダンスを習いに来る塾生たちは、別に、音楽を聴くために来るわけじゃなくて、ダンスを習いに来る。その上で多くは、発表会に向けて練習することになるだろう。その際、その発表会自体は営利目的を目的としなければ、演奏許諾を得る必要はない。ところが、その発表会に向けての日々の練習では、判例の解釈に従えば演奏許諾を得る必要が出てくる。経営者側がその費用やリスクを負担するわけだが、それは確実に塾生の講習料に跳ね返ってくるわけで。それじゃあ結局、演奏許諾を必要としているのに代わりはないんじゃなかろうか? という話になりはしないか? それともまさか法はぶっつけ本番を受任しろと言っているのだろうか? もちろん、練習時の許諾と発表会の許諾、ダンス教室が営利か非営利かで区別が付く以上、理論的には問題ない、という言い方もできるだろうが、正直、違和感を感じる人間は多いと思う。フェアユースの可能性を検討していない判決の姿勢に疑念を感じざるを得ない。
“三分の一人前”八月一日(ほずみ)姉妹(マヤカシ、イヌ◎、ニューロ●)
三分の一人前というハンドルの通り、各1スタイルを持った三人姉妹、合わせて一人分というキャスト。二人でひとりとか言うキャストは考えたことあるけども、ここまではしたないキャストは考えたことありませんでした。PLのPsyka氏は凄い人です。脳味噌が煮えているとしか思えません(笑)。
ちなみに、どれっくらいはしたないかというと、これくらい。
正直、感動した。
今回は、世話好きのおばちゃんからトロンの操作方法について相談を受けるという、実に生活感にあふれた導入。
“高校生探偵”ハーミィ・エミルトン(バサラ、ミストレス●、フェイト◎)
PLは“リリカル”むおん君。高校生探偵。本業をおろそかにしたため現在留年中。だからそこ、白桃おばさんとか言わない(意味不明)。
おじいさんを拾う導入。
“レディ・インビジブル”シーカー(フェイト◎、ハイランダー●、ニューロ)
PLは自分。久しぶりのシーカー。最後に動かしたのが昨年の十月五日。
気づいたら潜入工作用の全身義体にインストールされていたミステリアスレディ。義体が女性体だから仮決定で女というおざなりっぷり。ミラー加工のマネキン人形がコートを羽織っているのが外見イメージ。サイバーパンク生命体。
アルファ=オメガから原因不明のネットワーク切断の調査を依頼される。
夢セキュリティを夢電脳で次々と突破する私。
「ビルを仰ぎ見ます。一見普通のビルですが、私の目にはセキュリティ網がストリームマップとして画像処理されて見えるわけです」
「(情報をリサーチして)警備員からコネクタを抜き、そのまま目の前を通り過ぎます(目を盗んでいる)」
「隠し通路には赤外線センサーが無尽蔵に張り巡らされているのです。ですが、私はその間を悠々と通ります。赤外線が私のミラー加工の表面をなぞるように湾曲し、警報装置は作動しません」
「制御室のドアが開きます。冷却用の気化窒素が漏れ出て、私のミラー加工の表面を氷結させます。私は意に介さず、歩きます」
なんか凄い驚かれる。自分としてはジョギングした程度だったのだが(汗)。
チャクラ導入:“爆砕の”冬積平八郎(カブト●、クグツ◎、チャクラ)
PLは修行さん氏。34歳、妻持ちのナイスGUY。
エリスとタイマン張ったことがあるほどの達人が、子供を拾っておろおろするという導入。家には愛する妻と娘がいるだけにもう大変。キャスト・ゲストにことごとく勘違いされる。
クグツ導入:“ねこにゃん”猫又虎次郎(カブキ、クグツ◎、チャクラ●)
リリカル生命体。PLは言うまでもなくリリカルの中の人。猫の着ぐるみを着て猫武闘(ニャンフー)で戦う少年クグツ。どうかと思う。好きだけど。
エリスについての調査を企業から依頼される。
「特例として骨は拾ってあげます。一級社葬も検討していますので、死ぬ気で頑張ってください」
絶望感あふれるお言葉。
逃がし屋導入:“技術魔術師”セオドア=ガーフィールド(カリスマ、マヤカシ、ニューロ◎●)
PLは闇司氏。魔術も技術も皆一緒な人。ニューロマンサー。
和泉大佐の逃亡の手引きをしてもらいました。
スラップスティックコメディー。
エリスが雄叫びを上げ、ビルが傾き、占いじじいは狂喜乱舞する。今回の占いじじいは『指輪物語』の白になってからのガンダルフ並みにはっちゃけていました。むおん君曰く、これくらい。
ハイランダー導入:西野岬(マネキン、カブトワリ●、ハイランダー◎)
PLは修行さん氏。一見普通の大学生。だけど、朝起きてテーブルの上に銃と写真が置いてあると、写真に写った人物を殺すのが普通と思いこんでいる。とてもハイランダー暗殺者らしい。
殺し屋導入:“マイスター”フェミィ・アイズウェル(バサラ、タタラ●、カブトワリ◎)
PLはリリカル君。すでに夫も親族もいない独り身。アンティーク銃を売る古物商のおばあちゃん。でもそれだけじゃ商売にならないので、殺し屋家業も手がけるロートル。驚くほどリリカルじゃなかった。
カウンセラー導入:ジェイミー・タイロン(カブキ●、マネキン、フェイト◎)
PLは闇司氏。ハリウッド映画で主役を張るようなさえない中年探偵。
実に演劇的な、理不尽な状況からアクトが始まる。
どれくらい理不尽かと言えば、これくらい。
キャスト1は部屋にいます。その部屋は、奇妙なことに窓がひとつもありません。壁にはドアがひとつあるだけです。古めかしい黒電話がひとつ。部屋の中央にある電話台の上に置かれています。リアクションが凄く良い。どうやら皆さんには理不尽劇として相当楽しんでもらえたようで。自分の初期作品だけに、凄く懐かしい気分に浸りました。
ジリリリリリリリ………!
騒々しい音を立て、電話ががなります。キャスト1が電話を取ると、受話器の向こうから男が話しかけてきます。
「調子はどうだい? 何か、思い出したかい?」
キャスト1がどのように答えようとも、男は「そうか、まだ、時間がかかりそうだな」と返し、電話を切ります。
医者導入:“リバースハンド”神取幸也(タタラ●、カゲ、レッガー◎)
PLは修行さん氏。大学病院のやり方に我慢できなくて、ストリートドクターをしている名医。
昔治療した姉妹が再び原因不明で意識不明になるというホットスタート。
学生導入:“Bad Luck”カルロス武蔵(アヤカシ、カブキ、トーキー◎●)
PLは闇司氏。本来は二十代の頑張るトーキーなのだが、今回はアクトに合わせて帝都大学付属中学校の学生として参加。
無意識アヤカシ。ハンドルの由来は優秀だけどもついていないから。〈血脈:天使の一族〉を自分に使用して達成値を上げつつ(テキストを読む限りできるっぽい)、トラブルに巻き込まれて生傷が絶えない。はしたない勢いでカードが回る(リサーチ→天使→コミックヒーロー)。
オカルト研の部員に誘われて、学園七不思議を調査することに。
いい人導入:“はじまりの母”“終末の君”ミリアリュージュ(アヤカシ=アヤカシ=アヤカシ◎●)
PLは私。“地球が観る夢”とか宣うアルクェイド生命体。
「カルロスのオープニングに登場します。カルロスが校庭を観ると、ミリアリュージュが学生に混じってボールを蹴っているのですね。『いっくよー!』『うわー! ねーちゃん、大人げねー!』」
「うわー。ねーちゃん、おとなげないなー」
必死になって逃げている少女を助けるといういい人導入。
アクト名言集:
「教頭は《不可蝕》を使用します。以降、教頭のヅラについて、話題にしにくい雰囲気が漂い、ヅラについて触れることはタブーとなります」
「白崎君! これはどういうことかね! 説明しなさい!」
「神取君。どうか、このことは内密に……ほら、白崎君!(と、包んだ札束を差し出すようにせっつく)」
「あーおもしろかった」
「鬼出ター!」
「コンテ斬りすぎているから、リアクションに困るんじゃない?」
ああ、なるほど。
キャスト1:竜リン様(エグゼク推奨。事業再建)
“氷姫”美月涼(エグゼク=エグゼク=エグゼク◎●)
「男の子?」
「女性です! “氷姫”って書いているでしょ!」
「いや、女性のような美貌のため〜〜とかいう設定かもしれんとガクブル震えていたのですが」
RLになんか色々といじくられる不幸なPLさんでした。
〈コネ:江小蓮〉社長付き秘書キャスト2:ホグ山様(警察系またはバウンティハンター)
ロシアと夏との国境線黒竜江(アムール川)を拠点に大陸全土に広大な輸送網を形成する物流会社・黒竜江物流公司。大陸最大の物流会社が巨額詐欺事件によって手形不渡りを出した。折しも、ユダヤ資本がモスクワゴロルエからの資本引き上げを決定した直後で、公司がロシア物流を業務の中核に据えていただけにその打撃は計り知れない。N◎VAセニットを始め複数の行政府からの業務改善命令。経営陣は全員引責辞任。電話が掛かってくる。前CEOエレアザルからの直々の指名。これは、一世一代のチャンスじゃないのか?
〈コネ:“ミリオンネール”〉仇敵キャスト3:“既知供王”(はた)×弐様(犯罪結社構成員幹部候補生)
“ミリオンネール”とはロシア語で百万長者。バーブチカとも繋がりが噂されるロシアの大富豪。数十件に及ぶ国際的組織犯罪・詐欺事件に関わっていると目され、国際指名手配中の超大物だ。貴方は“ミリオンネール”を追いつめる専属の捜査官。貴方の地道な捜査が結実し、ついに奴を追いつめることに成功した。夏との国境近くにある避暑地。湖の湖畔にある別荘を先日買い取ったという確たる証拠を掴んだ。だが、奴の方が一枚上手だった。
〈コネ:ツァーリ〉バーブチカの友人キャスト4:稚刃矢様(クグツ推奨。N◎VAセニット職員(企業からの出向))
“最後のヴォール”ツァーリ。その名に相応しい偉大な大親分。礼節に優れ、思慮深く、公正で賢明な大人物だ。バーブチカの奴らは気にくわないが、このオヤジだけは別だ。
貴方には尊敬できる大兄(エキストラ)がいた。大兄は新しい組を新天地ST☆Rに立ち上げるのだと言ってN◎VAを離れた。それから幾瀬。大兄から手紙が来た。新天地で地盤を築き、組の運営は堅調だという。組も大きくなり、これからより困難な事態に立ち向かわねばならないだろうことが予測される。だから、貴方の力を借りたいという手紙だった。貴方はもちろん喜び勇んで新天地に向かった。貴方が大兄の暗殺を聞いたのは新天地の上空だった。
性別は女性で年齢は30くらい。眼鏡は無しだけど理知的美人でいこう。(wまてやこら。でも、そういう廚キャストはかなり嫌いじゃないので、もっとやれ(マテ)。
設定はせっかくRLがtatuyaさんなんだからはっちゃけていこう!(ェー
前から考えていたアイデアでタイムトラベラーなキャストにしよう。神業の演出で使えればいいかな程度でだけどね。《完全偽装》の演出で「時間軸の操作」とかやって事実を隠蔽しよう。殺しの演出で使ってもいいしね。「あなたの過去を消してきました。消滅まであと3秒といったところですか」とかとか。( ´ー`)フゥー...(以上、原文のママ)
〈コネ:江小蓮〉列車の乗客キャスト5:あっきぃ様(北米連合諜報員)
貴方は千早怜呀の推薦を受け、現在N◎VAセニットの職員を勤めている。一企業の利益ではなく、市場全体の利益、システムそのものを護る。公正なルールの実施こそ資本主義の生命線。それが怜呀の訓戒だった。企業利益よりも優先すべき教え。いままで企業利益第一で仕事をしてきた貴方にとって、それはとても新鮮な言葉だった。関税調査官としてロシアからの大量の武器密輸の足取りを追い、貴方は現在、大陸鉄道に揺られていた。通路を挟んだ席には外を眺める女性。彼女の名は、江小蓮。
〈コネ:リディア・アドロナ・ブラゴヴォリヤ〉同志ロシアを舞台にした巨額詐欺事件。その背後には、ロシア軍部、バーブチカ、ユダヤ資本の陰謀が隠されていた……という、かなりハードな経済もの。
貴方は北米連合の諜報員として働くエリート官僚だ。諜報員に必要なのは卓越した知識と技術。そしてなによりも孤独に耐える絶対の忍耐力。貴方に対ロシア諜報の指令が下る。祖国への敵対を憚らないロシア連邦諮問総会最大野党“ロシア愛国党”党首“愛国者”アレクセイ。今度の議員選挙では“ロシア愛国党”が絶対多数を獲得、アレクセイを閣僚会議議長に任命することが確実視されている。大変危険な状況だ。モスクワに飛び、現地の同志“紙幣使い”リディアと共闘してアレクセイの議長就任妨害工作を図れという命令だった。
美月「ヘリで登場します。平野にヘリで着陸しようかと」
RL「うい。小蓮もついてきます。ふたりでヘリから降りるわけですが、ヘリの風圧でスカートとかがバタバタとはためくわけですね。小蓮と美月とは、はためきを押さえながら歩いてきます」
一同「これがPinkか!」
……なんでみんな、スカートがはためくとか、そんなどうでもよい描写にそこまで過剰に反応するの(涙)。小ネタのつもりだったのだが。
今回のちょっとした小ネタ。
「ハガレンにR.O.D.に全自動資本主義か。何種類混ぜれば気が済むんだこのRLは?」
「失礼な。もはや別キャラだぞ」
「褐色の少女。翠眼のジャムシード人。天真爛漫で心優しく、そして残忍な少女です」
「トリエラにしかみえん(隣の卓がちょうどトーキーSSS「WIRED GIRLS」をプレイ中)」
「(洗脳を受けたゲストに向かって)そんないつまでも濁った目をしていないで!」
「いやぁぁぁぁぁ!」
「RLに対して、なんて高度な精神戦だろう」
「“鋼の錬金術師”の行動です。等価交換能力により、現金を装備に変換します(寝言)。〈自我〉+〈変化〉+〈※圧力〉。しかる後に攻撃します。〈射撃〉+〈※圧力〉+〈自我〉+〈力学〉+〈元力:器物(キャッシュ)〉」
「キャッシュ!?(隣の卓から)」
「じゃあ、tatuyaさんは以降“ハシタナーイ”ではなく“ハシタナクナーイ”と呼ぶことで」
「うわぁぁぁぁ! お前らぁ!」
「どうしたんですか。“ハシタナクナーイ”tatuyaさん?」
医者導入:
“黒い巨塔”ホワイト・ジョンソン(タタラ◎●カブト、フェイト)
PLは私。黒人の巨漢医師。でもホワイト。ダンディズム漂う大人。
PLははしたなかったが。
「病院から出るつもりはないからね。私を頼りたまえ、頼りたまえ」
どうかと思った自分。
カゲ導入:研究施設に潜入工作導入
“IceAge”クロノス・ディア(カブト、カゲ◎●、マヤカシ)
PLは(はた)×弐様。GXDのクロノスは偽物というお話。エニグマをナノマシンと言い張るあたり、この人のはしたなさがにじみ出る。
というか、はたさん、ほかの参加者にわかりやすいキャスト、という観点でものを言うならば、エニグマは素直に霊能力の発露とか、超能力の発露とかで充分なんじゃねーかと思うのですが。私はそういうの(ほかの参加者にわかりやすいキャスト)は必要以上に強調しないので、別に気にしませんが(苦笑)。
トーキー導入:+イヌ導入
“ガトリングスピーカー”星野信号(カブキ●、マネキン、トーキー◎)
修行さんのマイプレシャス。ガトリングスピーカー。口から先に生まれた生き物。素敵に動いていました。
恙無く、程良くいい気になる。うん、言うほどはしたなくなかったぞ、自分。
なま氏と一緒にはた亭から帰宅。蕎麦を奢る代わりに、新作アクトの構想につき合って貰う。
久しぶりに食べた薮蕎麦は無茶苦茶旨かった。ああそうか、ここの汁はこんなにも辛いんだ。
カブキ導入:俳優又は歌手
“ST☆Rの輝き”カテリーナ・アンドレヴィーナ・ナスターシャ(カゲムシャ◎、クロマク●、カゲ)
PLは自分。何か文句ある?
そこはかとなくいい気になっていたらしい。自分としてはジョギングした程度だったのだが(汗)。いやマジで。初対面の人に言われるほどにもはっちゃけた記憶はないんだけどなぁ……。しゃべりすぎたのかなぁ? でも、あれぐらいは、主人公の立ち位置として許容範囲だと思うのだが。うーむ。
トーキー導入:+イヌ導入
アルバート・トールマン(カブト、トーキー◎、イヌ●)
PLはtaka様。ハウンドのアンダカヴァとして報道関係の仕事をこなしている、生粋の刑事。
エグゼク導入:投資家
“渓谷の花”ローラ・アウシュレーゼ(マネキン◎、カリスマ●、エグゼク)
PsyKa様。芸能人のパトロンをやっているような有閑マダム。エロい美しいおばさまでした。
どうも、私とPsyKa様とがいい気になりすぎたらしく、中盤、taka様がフリーズ気味に。反省。まあ、イヌとトーキー二つの導入を兼ねていたため、処理オチしていたようだし。
私「上映会に登場します」
RL「カーチャは銀幕の中に登場してください」
私「わかりました。任せてください。〈派遣〉でアントニーナをカーチャとして登場させます。カーチャ(アントニーナ)は苛立たしげに上映会を眺めています。〈人形繰り〉。そんなカーチャを激写すべくパパラッチが上映会に詰めかけます。カーチャの登場判定。カーチャが銀幕の中に登場します」
RL「《突破》。ホワイトエリアにヘリが登場します。さらに、数多くの監視カメラが動き、カーチャの一挙一動を監視しています『カーチャ! カメラがあんたを写しているぜ! 見栄えするようなアクションをしてくれよ!』」
私「『へえ、カメラに写っているの? じゃあ、綺麗にとってね。私の舞を。……しっかりと、撮り逃さないようにね!』《不可知》でヘリをたたき落とします。私の華麗な舞は、カメラでは捉えきれないのです」
だめなのか? こんな感じでいい気になったら駄目なのか? ちなみに、四回アクトをやって、ヘリとガチンコをしたカブキ導入はカーチャが初めてだったとか(涙)。
シナリオの内容は『アランスミシーファイル』+『トゥルーマンショー』だった。ネタバレになるので、このシナリオをやるPLはこれ以上調べないように。
『トゥルーマンショー』。クライマックスですなわち、自分たちの生活がすべて監視・撮影されていたという状況が明らかになる。これはトーキー的には実にワイドショー的で視聴率がとれる内容だが、カブキ的には面白くない。物語がないのだ。なるほど、《チャイ》をしたくなる状況なのだが……《チャイ》がない。仕方がないので、不可思議な動きをする自分。
「カーチャはカメラに向かってカブキっぽい皮肉的な笑みを浮かべます。《神出鬼没》。カーチャとアントニーナとが入れ替わります。彼らがいままで撮影していたのは女優カーチャではなく一般人アントニーナです。クレジットに明らかな偽りがあることになります。そして、彼らの背後から登場します。『だまされた気分は、どう?』」
苦し紛れにしてはなかなかカブキっぽく巧くできた……カナ?
クグツ1導入:サワイモトミ(タタラ、クグツ◎●、カゲ)
PLは猫守氏。秘書課所属の平和主義者。
早川美沙に変な依頼を受ける。
クグツ2導入:“爆砕の”冬積平八郎(カブト●、クグツ◎、チャクラ)
PLは修行さん氏。巨漢のナイスガイ。考えるよりも先に手が出る人。いつもサワイに説教を食らっている。ボディブローによる《完全偽装》は見事でした。家に帰ると子煩悩なお父さん。
ミューズに千早雅之(偽物らしい)暗殺を命じられる。
殺し屋導入:“殺”リィ・リァ(ヒルコ、チャクラ◎、カタナ●)
火塚キャスト。ダブルクロス星のダブルクロス住人。ムービーシーンになると俺(E)エフェクトが掛かります。
今回は、千早雅之とガチンコする羽目に陥り、ぎらつくことに。
イヌ導入:”法の網を紡ぐ者”綾司(ヒルコ●、カブト、イヌ◎)
PLはNAT氏。怪人蜘蛛男。いつものマイナス怪人。外見はキャリアアップを目指すキャリア組。警部補。
かつて起きた事件の再調査を命じられる。千早冴子に嫌われているらしく(コネを取っていない)、かなりしょんぼり。
調べてみると、千早雅之暗殺を狙うクロマクが存在するらしい。リィ・リァはどうもその黒幕から依頼を受けた模様。ほかのキャストたちは真実を突き止め、暗殺阻止に向け団結する中、孤立する自分。
「うーむ。クロマクの正体がなんであれ、依頼を受けた以上、千早雅之暗殺を断る理由はないよなぁ。別に、クロマク嘘ついていないし。裏切った訳じゃないし。というか、これぐらいの偽装工作を仕掛けてもらわないと安心して暗殺に動けないし、むしろクロマクの鑑?」
「……というわけで、暗殺に動きたいと思うのですが、コンフリクト解決のための具体的な案が何かあるのでしょうか、RL様。あるのでしたら是非それに従いたいのですが」
「ありますので安心してください」
「了解しました。では、安心して殺しに行きます(笑)」
ほかのキャストたちと安心して対立してぎらつく。〈血脈:悪魔の一族〉のサポートを受けつつも、千早雅之を殺る(《死の舞踏》:ダメージ18「気絶」「ちい、踏み込みが浅い!?」)ことができたし。んで、エンディングの演出。
「《突然変異》から《天罰》。効果は《完全偽装》相当で」
「《黄泉還り》で起きあがった私を、後方処理課の班員が銃を突きつけ取り囲みます。睨み付ける、私。すると、『やめろ』と声が掛かります。観ると起きあがった千早雅之が歩み寄ってきます。部下の制止も聞かず、私に握手を求めます。『ナイスファイト。すばらしい腕前だ。君のような人材を野に埋もれさせるには惜しい。どうだ、千早の仕事をしてみないか』。がっちり握手するふたり(一同爆笑)」
千早雅之のコネ、思わずとりました(苦笑)。
アクト後の会話:
RL「あーでも、《突然変異》で声を掛けてくるの、雅之パパの方がよかったかも。その方が《天罰》っぽいし。『ナイスファイト。牙の一本にならないか?』とかなんとか」
「それだ。『私も異存ありません。お父さん』」
キャスト1:千早系列の企業工作員
“爆砕の”冬積平八郎(カブト●、クグツ◎、チャクラ)
PLは修行さん氏。戦うお父さん。家族を守るために企業に忠誠を誓う、子煩悩。炸裂式義腕で攻撃を吹き飛ばす。義腕から薬莢がカランカランとこぼれ落ちる様を再現したいらしい。
「“爆砕”が動いたか……」「久しぶりだな、“爆砕の”ぉ!」
とか、そんな感じの人らしい。
〈コネ:レイラ・チャン〉同僚の一人娘キャスト2:岩崎系列の企業工作員
後方処理課三班所属ミゲル・チャン。貴方の同僚だ。貴方はかつて、ミゲルの自宅に遊びに行ったことがある。ミゲルの一人娘レイラは、よく躾された娘だった。幼いながらも行儀良く挨拶をするその姿に、心安らぐものを感じたのは本当のことだ。だから、ミゲルが後方処理課を裏切り、後方処理課のメンバーリストを奪ったことを知ったときは真っ先にレイラの行く末を心配した。
〈コネ:笠原正邦〉上司などキャスト3:フリーランス
岩崎製薬営業本部長兼専務取締役“営業の鬼”笠原正邦。岩崎と結婚したと公言し、岩崎内紛時には中立を貫き通したイワサキの忠臣。彼が貴方を呼び寄せる。会長に内密であたって貰いたい仕事があるという。会長の懐刀“good people”の妨害工作。それが笠原から貴方に与えられたビズの内容だった。
〈コネ:ミゲル・チャン〉昔の相棒キャスト4:フェイト推奨
ミゲルの葬式現場。貴方は少し離れたところで葬式を監視している。貴方とミゲルとは良くコンビを組んでビズをこなしていた。ミゲルが後方処理課に転職したあと疎遠になっていたが、ある日、ミゲルが貴方の元を訪れる。家族を守って欲しい。それがミゲルの遺言となった。
〈コネ:アーシア・チャン〉古い友人、元恋人
一口に探偵業と言っても、種種雑多な仕事をする。あなたがいまやっている仕事は、保険調査。保険金契約前の事前調査や、保険金支払前の事後調査を意味する。ミゲルという会社員が亡くなり、保険金受渡人に面会することになった。……予想外の顔。古い友人アーシア。結婚して、娘さんももう八歳だとか。甘酸っぱい感傷に浸る貴方に、緊張した面もちでアーシアは語る。配偶者のミゲルが事故死してから監視されているような気がして不安である。貴方は考える。ハードボイルドの主人公はこうやって未亡人から相談を受けるのがセオリーだった、と。
「トリックがわかった! 新本格だ!」
「むしろ、新本格を越えた超本格」
「まあ、瞬間移動したりするからなぁ」
火塚は、600CPカラス天狗で参戦。情報系ということで、来歴感知などを獲得する。
まあ、ちゃっかりと8レベル雷撃を取得するあたりがマンチらしいのだが。
「雷撃を放ちます。クリティカル……クリティカル表は6」
「……3倍ダメージ(汗)。死ぬ、そんなものは死んでしまう(笑)」
「よっしゃあっ!!」
「さっきまでの不機嫌が嘘のよう(笑)」
「ひょっとして厨?」
「うわぁっ! 厨いうなー」
「いや、自分の思い通りに行かないと不機嫌になり、自分の思い通りにいくと途端に上機嫌になるって、まんま厨のような(笑)」
「うわぁあああ(脱兎)」
べ、別にこれくらい普通だよ、ね? ね?
帰京後、池袋で狂乱のN◎VA祭り開催中のはたご一行に合流する。火塚のGWの宴はまだまだ続くのであった……。
時間が少し余ったので、『サタスペ』をプレイすることに。
使用シナリオは付属の銀行強盗物。馬鹿馬鹿しくて良い。みんな、割と気に入ってくれたようで満足。
「で、ここが会場だが」
「うわ、ひろっ! 20畳ぐらいあるんじゃネーのか?」
「本当は、半分だけしか予約入れていないんだけども、ほかに利用者がいないからなぁ」
「ほほう。隣は洋室か……飲食は?」
「オーケー」
「酒は?」
「……前、老人会の人たちが酒盛りしていたなぁ」
「まさに理想的じゃん」
そして、何故か流行る、「ふたりはプリキュア」。
「魔法少女もののくせして、殴る蹴るのアクションをするらしい」
「ぶっちゃけありえない」
キーワードは「ぶっちゃけありえない」。
今日は女神転生セッションと、ガープス妖魔夜行のキャラ作成で時間を潰した。あと、カルカソンヌのテストプレイ。酒が美味かった。
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