ご意見・ご感想・ご質問・苦情・その他萬、こちらにお願い申し上げます。
十四日に追加していた、お二人のリンクを早速、相互リンクに更新です。
雪駄氏の『ONE』『Kanon』リンク集で旅をしていたら、こんなページを発見しました。…この方の『ONE』『Kanon』論は、非常に私に近い立場ですね、とか思ったら、ご専門は、民俗宗教関係らしいので…納得です。
ちなみに、最近読んだ本の数々。
作画・余湖裕輝、脚本・田畑由秋『コミックマスターJ』少年画報社熱い漢(おとこ)のバイブル。
宮本正興+松田素二=編『新書アフリカ史』講談社学術文庫アフリカの歴史が読める、珍しい一冊。
M.-L.フォン・フランツ著、松代洋一・椎名恵子訳『永遠の少年 星の王子さまの深層』紀伊国屋書店絶版本(涙)。高かったです(二千円)。
さて、今日の日記も、前回の話の続きです。
『ゾンビパウダー』連載打ち切りは、自分にとって、かなりショックな出来事でした。
確かに、連載当初は、正直、十回も連載されるかすら危ぶんでいました。
しかし、牛チチ女(爆笑)が出てきたあたりから、(連載打ち切りの話が出てきて)尻に火がついたのか、突然、テンションが三段階ほどギアアップ、俄然面白くなり、最近では、安定したおもしろさを提供してくるようになったと思っていました。
何よりも、私が感心したのは、世界を丁寧に作り混んでいると思われる細やかな演出の数々でした。
キャラも、没個性になりすぎず、エッジに走りすぎず、丁度、物語に必然を感じさせるあたりにまとめています。
近年では、まれにみる、丁寧な作りを感じさせる、内側に豊かな世界を感じさせてくれる、良くできた漫画でした。
しかし、打ち切りなのです。
これは、結局は、現在の創作シーンが、構造ではなく、それ以外のところ、すなわち刹那的なシーンやキャラ萌えで、勝負していると言うことなのでしょう。雪駄氏も、そんなことをかつて引用していました。あるいは、闘山氏が言う、読者側の感性の推移なのでしょうか(もとの文が書かれている掲示板はこちら(天王台文庫))。求めるのは、(噛みしめるような)味わいではなく、(たった一度の)驚きなのでしょうか。
誰も見たことがないような突飛なアイディアで消費者(読者)を驚かせ続けないと売れないのでしょう。
だとしたら、もはや、作品は、消費される以外に道はないことになります。
もしかしたら、『ONE』は、ギャルゲー業界に咲いた、たった一度のあだ花だったのかもしれません。
(…どうも、感傷的になっているのか、今日の文は、いつにもまして文意を読みとりにくいですね…)
それから、リンクを新た二件開設しましたです(『ONE』、『Kanon』なお部屋へ)。Lyre様、秋子さんと名雪のイラスト、ありがとうございました〜☆
二月十二日
久しぶりに、日記を書いてみました。
と、いうよりも、ここ一、二週間の回想か(笑)。
まず、ここ最近、再燃していた『ONE』熱について、回想。
実を言えば、色々レスを返したくてうずうずしていましたが、どうしても、文章が書けなくて、見送っていた次第です。
ですが、今日、友人に(また)貸していた『ONE』を取り返したのもあるので、何か書いてみようかと。「『ONE』演出分析」の覚え書き程度のつもりで書かせてもらいます。
私にとって、『ONE』がすごいのは、ストーリー自体が驚くほど単純だったことです。
ただ一つ、浩平が、永遠の世界に消え、また、帰って来るというその一点にあったことです。
まるで、昔話にある、神隠しの話のようなお話でした。そんな、現代では、使い古され誰も見向きもしないような、話を、しかも、ごてごてと演出でごまかすことなく、ストレートに骨太のストーリーだけで勝負しています。
エヴァからはじまった、最近の演出重視の作品に比べ、驚くほどその演出は静かで、淡々としています。叫ぶこともなく、悩むこともなく、まとわりつくほどねちっこくもなく、本当に、シンプルな演出でした。
例えば、私が『ONE』を評価していることは、クリスマスの日に雪が降らなかったことです。
考えてみれば、何故、『ONE』では、クリスマスの日に雪が降らなかったのでしょう。それどころか、茜シナリオでは、冷たい雨が降っているのは、何故なのでしょうか。
…答えは、雪が降る意味がないからです。
私が「『Kanon』構造分析」で触れたように、シーンには、主人公の心情描写や、恐るべき強敵出現の告知など、必ず、目的があります。ストーリー(物語)とは、すなわち、このような目的の連なりなのです。一つの目的があるシーンが、次のシーンを要求し、その次のシーンがまた、更にまた次のシーンを要求するという連なりです。
例えば、主人公にはヒロインがいます。さて、『ONE』にとって、クリスマスとは、例えば、七瀬シナリオにとっては、浩平と七瀬という、極め付きに不器用な二人が決定的に結ばれる重要なシーンです。これが、下手なシナリオ書きならば、間違いなく、(ダンスシーンで)雪を降らしたところでしょう。ロマンチックなホワイトクリスマス、です。
このヒロインがあるシーンで浚われたとしましょう。このシーンの目的は、事件の発生です。
事件が発生した以上は、事件は解決されなければいけません。そこで、次のシーンで、主人公はヒロインを助けに旅立ちます。
旅には困難が付き物です。従って、主人公は、様々なトラブルに見舞われます。
最後に、主人公は、ヒロインのもとに駆けつけます。しかし、事件には必ず原因が付き物です。そこで、最後は、主人公は、最後の的と激しい戦闘を繰り広げることになるのです。
戦闘に勝利した主人公は、ヒロインと一緒にいることの幸せを噛みしめ、お話は終わるのです。
このように、『ONE』は、本来あるべき演出の姿を正確に履践しています。無意味に過剰な演出や、目的が定かでない演出をすることなく、淡々と、必要な演出を必要なだけしているのです。これは、特に明示はしませんが、音楽、グラフィック共に、そうです。作品作りにおいてあまりに当たり前なことを極めて忠実に履践しているのです。
ですから、『ONE』は、ストーリーも良かった、演出も良かった、キャラも良かった、設定も良かった、音楽も良かった、グラフィックは…まあ、この際おいておくとして(苦笑)、グラフィックの出し方も良かった。
しかし、何よりも、それら全てに、必然があったということなのです。
ストーリーなんて、プロであれば、よほどのことがない限り、破綻した話は作らないでしょう(…作らない、ということにさせてください)。演出も、技術力があれば、どうとでもなります。音楽、グラフィック、現在であれば、在野にいくらでも優れた技術を保有している人がいます。
しかし、何よりも難しいのは、それらを全て一本のより糸のように、必然性を持ってまとめ上げる力なのです。
そうして、当然のように作られた話は、必ず人の心に訴えかけてきます。どんなに心を堅く閉ざしていても、その作品に興味を持ったが最後、そのより糸は心の壁を貫き、心に深く深く突き刺さるのです。
『ONE』とは、現在の作品の多くが見失っている、当たり前のことをただ、当たり前に作った作品だったのです。
これが、作品の本質なのです。ところが、最近の作品は、この本質を見失い、エッジを求め、技術に溺れ、何がなんだか解らない作品に仕上がっているのです。
少し話は昔に遡りますが、カラフルピュアガール1999.12『N.C.P.』(副題、Kanon〜残された者のために祈りを)において、更科修一郎氏が、ある漫画家が『Kanon』について激怒したという話を挙げています。これも、結局は、その漫画家は、『ONE』の後継にあたる『Kanon』のあまりに古典的な作風が、エッジな演出を心情とする自分にとって許せなかったのでしょう。何故、甲も演出に捻りも何もない陳腐な作品が、売れてしまうのか?我々の苦労は、どうなるというのだ?
しかし、それは私にとっては、まるで的はずれな疑問なのです。応用は、基本無くしては成り立ちません。基本を履践してはじめて応用は価値が出てくるものです。売りを作ることも結構ですが、あくまで、演出の本来の目的を忘れてはいけないのです。それを見失った瞬間に、作品は暴走します。作者は、自分の作品を押さえるだけの理性が必要なのです。
「基本・古典に帰れ」
とりあえず、これが今回の結論でしょうか。
私は…ストーリーで感動させない作品は、作品として、どうかなあという気もします(…さりげなく、特定のジャンルの作品を否定しているかも(汗))。どうでしょうか、雪駄氏?
(2000/2/14更新)
「作品」ではなく、「物語」に訂正させていただきます。
リンクについて。
しのぶ氏も、どうもです(笑)。こちらこそ、勝手にリンクして申し訳ないです。
それから、黒竜斎閣下とも相互リンクが成立です。閣下は、私のことを先生と呼んでくださいます(爆)。
二月六日の、著作権シンポジウムについて。
まず、驚いたのが、予想以上に参加者が多かったことでしょうか。軽く二百人を越えていた…。ついに、そんな時代になったのかと、ちょっぴり寂しい気分になりました。
内容自体は、コミケットの関係者を呼んで、各自がどのような立場で著作物、特に引用やパロディに触れているのか、実務的な話を伺いました。
その中でも、すばらしかったのが、夏目房之介氏。氏は、著作権についてかなり正確な知識を備えており、かつ、その知識に乗っ取った引用を実施していました。まあ、逆に言えば、氏以外の業界人が著作権に対してあまりに無知ということで…。こうなっては、氏の活躍に期待するしかないあたりが辛いところでしょうか(とほほ)…いや、私が氏に続いて、著作権について業界のルールを作り上げれば!!
一月二十五日
神業談義各論、≪脱出≫のルーリングをアップです。
これは、途中で一週間以上筆が進まず、なかなか苦労した一品です。その分、事例なども充実した一品に仕上がっていると思われます。どんなもんでしょうか?
≪電脳神≫のルーリングに対する討論メールに対しても、ご回答を返しておきました。なかなか手強い質問で、回答を書いていて楽しかったです。おかげで、自分の神業解釈の弱点も見えてきましたし、メール様々です。やはり、討論というものは、このように建設的でなければなりません。
それから、相互リンク成立!なるマークをはっつけました。
さて、私この間(二十一日)、神をも恐れぬ所業をしてまいりました。
友人に誘われて、渋谷東急の古本市に出かけてきたのですが…あっはっは。お買いあげ二万四千五百七十円と出ていますね、このレシート(爆)。おかげさまで、昔話の資料がだいぶそろいました。読み切るのは、一年がかりのようですが…ね(死)。
まあ、友人も友人で、『のらくろ』復刻版とかで八千円ほど散財していましたが(爆笑)。なお、友人の名誉のために言っておきますと、それは、友人の父親直々の命令だそうで、友人本人が読むわけではないとのことです(爆死)。
ちなみに、出物は、『妖精辞典』五千円と『昔話の魔力』二千円とSilentBells氏ご推薦の『永遠の少年』二千円でしょうか。古本の癖して、ちっとも安くありません。これだから絶版本は嫌いです…。
『永遠の少年』は、読んでいて面白いです。SilentBells氏が、『ONE』の参考文献としてしきりに薦めていたわけが何となく分かります。きっと、『星の王子様』がフランスの青少年にとってバイブルであったのと同じように、『ONE』もまた、我々にとってバイブルたる作品なのでしょう。とにかく、まだ最後まで読んでいませんので、詳しい感想はまた後日にします。
更に本日、自宅近くの古本屋にて小沢俊夫編『世界の民話』ぎょうせい全十二巻中六巻を購入。計三千円也。わーい、これでヨーロッパ以外の民話が読める〜〜(謎)。
…いい加減、自分の専攻よりも昔話に対する投資の方が多いような気がします。何やってんでしょうね、私(苦笑)。
昔話といえば…雪駄氏、ごめんなさいいいい。
昨年の日記で、「『ONE』=雪の女王」説についてコメントするとしておきましたが…筆がまったく進みません。色々と文献を調べてみたのですが、どうも、「雪の女王」のもとネタと思われる「本当のお嫁さん(グリム童話)」の昔話研究は、まったくといって良いほど未開発の領域のようで、全然資料が集まらないのです。どうしようかと、一から思い直している最中です。
一月十九日
1000ヒット踏んじゃったよ記念に、我が盟友(?)黒緒氏より、バナーを頂きました(著作権情報を更新)。
我々のモットーは「笑いを取るときは自虐ネタも厭わない」ということで、記念と称して、私、火塚たつやのキャラクターシートのイラストをバナーに加工していただきました(爆)。
いやあ。黒緒氏、感謝感激雨霰でございますわ(死)。
なお、この娘は、黒緒氏がDM(デビルマスター)をしている『真・女神転生TRPG』キャンペーン(予定)のキャラクターで、名前は『琴野音色(ことのねいろ)』。愛称『メロディー』です。いつも沈着冷静で、しかもどこかずれている大和撫子。花も恥じらう(ほんとか?)女子高生です。もとネタは、『ハーフ&ハーフ』の竜宮殿と言えば分かっていただけるでしょうか(謎)。
で、前回に引き続き、相互リンク成立!なるマークをはっつけました。
なんと、流暢なこと書いていたら、もう2000ヒット越えていますね。うむ。よきかなよきかな。
そう言えば、先日見つけた、ポケモンVSユリ=ゲラー訴訟の、対象となっているヤツを見ていないなあと思い、さくっと検索かけてみました。
これです。
………う〜〜〜〜〜〜ん(汗)。よく、ユリ=ゲラー、見つけてきたなあ(爆)。よっぽど、ポケモンは、儲かっているのでしょう、ねえ…(謎…儲かっているのは、本当らしいですが)。
密かに、『ONE』の部屋も、更新。
≪電脳神≫の解釈に注釈なども掲載しています。
一月十四日
最近、こことかここの掲示板を何かとにぎわせてい『た』(特に後者の方では、もはやあっという間にCDなお話ですし…(苦笑))、N◎VAの神業≪電脳神≫についてルーリングを掲載してみました。これで、少しは、≪電脳神≫も分かりやすくはなったかな?
それと、卓上遊技のお部屋の表紙に、馬場氏の「初心者のためのRPG入門」とのリンクをはっつけました。
最後に、早速相互リンクしてくださった方にメールをお送りして、相互リンク成立!なるマークをはっつけました。
これから私、お勉強いたします。
一月十三日
今日は俺的に著作権法の日。
任天堂も、こんな訴訟起こされたら形無しですな(苦笑)。パロディであると、抗弁できないところがほほえましいです(謎)。
あと、FEARにリンク開設のお知らせをしたついでに、引用について質問してみたら、愉快な回答を頂きました。
私の神業談義は、FEARが設ける41字ルールに反している節がありますので。まあ、こちらも反論させていただければ、あの41字ルールも、必ずしも法的根拠があるわけではありません。少なくとも、著作権法上は、私の引用は何ら問題はないはずです。
どれくらい愉快かって…まあ、それは秘密です。なにせ、メールも立派な著作物です。相手の同意無くしておいそれと公開できるものではありませんよ(ニヤリ)。
一月十二日
リンクにようやく手を着けました。これで、みなさんが相互リンクをしてくだされば、もう少しはヒット件数も伸びるのではないかな〜とか思ったりしています。
それから、黒竜斎閣下から頂いた年賀状も、掲載しておきました。黒竜斎閣下、ありがとうございます!
前回お話しした著作権関連の同人誌を読み終えました。
『著作権問題の見方が変わる本-ポケモン同人誌事件を巡る考察集-』あるごー読書会(サークル名)…なんか、下手な論文よりもよっぽど充実しているのですが(苦笑)。実際、同人関係の著作権論文としては第一級資料に当たるのではないかと思います。私も、これをたたき台にして修論を書こうかと思います。
後は、友人から借りたポポロクロイツとテイルコンチェルトを解いていたり。…って、遊んでばかりやン(苦笑)。いえいえ、ちゃんと勉強ナリ仕事ナリもしていましたよ。それ以前に、年末年始で飲んでばかりだったような気もしますが…ね。
『ポポロクロイツ物語』だーーーー(涙)。ピエトロ王子〜〜〜!!
『テイルコンチェルト』バンダイ柔らかな音楽の中、子猫たちとの追いかけっこ。柔らかな世界の物語。
ご意見・ご感想・ご質問・苦情・その他萬、こちらにお願い申し上げます。