ご意見・ご感想・ご質問・苦情・その他萬、hiduka@hotmail.comにお願い申し上げます。
ということで、『CHAINS of FORTUNE』最速レビュー!
ほら、某巨大掲示板の人たちも興味あるだろうし(ぉぃ)。
ちらちらと、因果律を観てみると、一部を除いて、かなりヘタレなようだ。っていうか、北斗の拳ネタとか、マリア様がみてるネタとか、やめようや。ネタがわかる分、観ていてこっちが辛くなる。全体的に、歴史や伝説を感じない、上っ面だけ俺(E)なネタの多さにヘタレ込む。「15.太陽の手」とか、左手を握りしめる英雄というのは、確かに希有な存在を予感させ、英雄像としては面白いのだが(昔話にそういう話を聞いたことがないので、恐らく、創作英雄なのだろう)、「神様のかけらはなくなったけど、もっと大事なものがにぎれたからいいよね」というような薄っぺらい人生観を英雄に語らせるのも、正直、どうかと。「56.十一番目の桿の騎士」なんてのは、見た瞬間、「あー」って感じだし…暴れん坊将軍(謎)? 外伝として扱うあたりはうまいと思ったけども。
個人的に気に入ったのは、「01.笛吹きと商人」「02.虹の武具」「08.苦難の騎士」「11.幸運の奇跡」あたり? まあ、全部読み込んでから、正式な感想を出すことになると思うけども。
全体、眺めて感じたことは、因果律の説明の項の少なさ。フォントと行間が大きくなり、『LAND of The GUILTY』よりも文字数が格段に少なくなっている。もう少し、しっかりと文章を練って、歴史考証を進めていてくれればいい感じになったのだろうが…? ふむ、どうやら、イタイとか、いたくないとか、そういう話の前に、因果律全体が無味乾燥、空虚らしい。『LAND of The GUILTY』にあった、ひとつひとつに凄味がないのだ。そーだな。ほとんどが「いのちのおくすり」レベルと言うと、わかる人にはわかると思われる。
たとえば、「地上の星」。これ、城を建て、完成間際に事故死した女石工のお話なのだが――モトネタはタイトルから想像通り、プロジェクトXっぽい――。で、読んでいて、ふーんとか、なんだかなぁという感想。これで、当時の一般的な城の作り方とかが因果律の解説で書いていれば、「おお!」という話にもなったと思うのだが、そこのところ、どうだろうか? ………ああ、そうか、「いのちのおくすり」も、当時の錬金術、魔術に基づいた不老不死の霊薬の生成方法を記述した魔術書の抜き書きという設定で因果律の説明を記述してくれれば、「おお!」と思ったのか。
魔神の項は、個人的には大ヒット。
人によっては、魔神が人間くさくなり、魔神のおぞましさや不気味さが減じたという人もいるだろうけども…そうだなぁ。例えば、オカルトや魔術とかでもそうだけども、始め、聖典などに悪魔が一言二言しか書かれていなかった頃は、みな、凄く想像力をかき立てられたと思うのだが、それが、時代がくだるにつれ、召還の仕方はこうだとか、性格はこうだとか、そういう細かいことまでもが魔術書に書き加えられるにしたがって、悪魔は段々とその不可思議さ、不気味さを失っていったのだと思うのですよ。それと同じで、人間、分類し、ラベリングしていけば、段々恐怖は薄れていく者で、しかも、所詮人間が考えて設定するものなので、その性格設定も所詮人間くさい者にならざるを得ない。まあ、そんな感じなのでしょう。
個人的には、アーグリフの神話がエジプトのセトとオシリスとの闘争の神話に模せられているあたりとか、失楽園を彷彿させるメローディアの神話とか、英雄を助ける魔神、賢き故に愚かを愛するペルモーの神話とか、妖精騎士の女主人ティネアあたりが結構お気に入りだったり。
そういえば、魔神の項とブレカナ基本との記述が矛盾していると、問題視する向きもあるようだが、私はそう思わない。なぜならば、魔神の項は、あくまで、サルモン・フィーストの著書の、しかも要約にすぎず、その世界設定を正確に伝えているとは思えないからだ。だいたい、「帝王と、10人の大王」と書いて、そのあと、(恐らく帝王であろう)シャハスがうち砕かれたとしているのに、その直後に、「11人の大王」と書いているあたりで、ひとつの文章の中に矛盾があるわけで。つーか、いつ、ひとり新たに大王として迎えられたの? これはもう、FEARが意図的に矛盾する記載を心がけていると考えるべきだろう。
個人的には、ブレカナ基本ルールブックが真教正史、『CHAINS of FORTUNE』が魔神正史としてデザインされたものだと認識している。
あーあと、一番重要なことを忘れていた。
ヘ レ ナ た ん ハ ァ ハ ァ
『ガンスリンガー・ガール』を読み返し、スナッフムービーという言葉の意味が分からず検索をかけてみた。殺人ビデオ…。
そ れ だ !
と、叫んだか叫ばなかったかはともかくとして、N◎VAのシナリオを思いついた。実に最低で、実にくだらなくて、実に汚らしいシナリオだ。N◎VAのストリートを彷彿させるシナリオとなるだろう。テーマタロットヒルコ「スナッフ」と名付けることにする。
ハイデルランド王を僭称し兵を挙げた逆臣ブルスナー宮中伯ミハエル。アクトでは、下記の通りのキャラが参加することになる。
その討伐に向かったエステルランド軍だったが、彼らの前に突如魔神アーグリフが降臨する。唸りをあげる必殺の投げ槍、美しい死の舞いを舞う白鳥人の群れ。討伐軍の将兵たちは、魔神の力に恐れを成し、あっけなく潰走してしまう。………導入1:仇敵/フレンケンシュタイン
君は“黒い幽霊(ブラックファントム)”に創られたクレアータだ(推奨クレアータ)。同じ境遇の9人と共に脱走して依頼、黒い幽霊と人知れず戦っている。ブルスナー伯の反乱に黒い幽霊の影を感じた君は、すぐさま戦場へと向かった。ぶっちゃけ、誰がために戦うサイボーグ戦士(わからない人は、お父さんやおかあさんに訊いてみよう)。クレアータとしてのアイデンティティに悩んでいると良い感じ。
導入2:闘争/ミハエル・ランドルフ
ハイデルランド王を僭称し兵を挙げた逆臣ブルスナー宮中伯ミハエル。貴方は彼を討伐するために討伐軍に馳せ参じますが、貴方がそこで観たものは…?軍師や騎士、傭兵、従軍司祭などが良いだろう。ぼやっとしているとノエルの活躍を指をくわえてみているだけになるので注意。
導入3:恩人/エミリア
仇敵フレンケンシュタインと戦い破れた君は、ミハイル卿に捕らえられてしまった。死を覚悟したそのとき、ミハイル卿の妹エミリアと名乗る少女が手をさしのべる。戦士や騎士、魔術師など、雄々しく戦う人であればよい。あとは、エミリアとめくるめく愛の逃避行ができればもう、お腹いっぱい。
導入4:慕情/ミハエル・ランドルフ
背を向けた白鳥である貴女は野望に燃える男ミハエルに捕らえられる。ミハエル卿から求婚を強引に迫られ、貴女の心は揺れ動く。拒みつつも、何かが気に掛かる。こんな危うい思いも、愛と呼ぶのだろうか?背を向けた白鳥。しかも、いきなり補囚の身。やるべきことはわかっているな?
導入5:告発/ミハエル・ランドルフ
君は、聖グラディウシア騎士団員である。ミハエル卿は、魔神と契約し、恐るべき力を身につけてハイデルランド王を僭称しているという。いまこそ、断罪のときだ。聖グラディウシア騎士団。久しぶりに、マレーネ卿のお使いをしなくて済みそう。いままでたまった鬱憤を払うがごとく、荒ぶろう。
卓の総意として、軍の総大将がノエルってのはどうよ? ということになり、エステルランド軍の総大将は、傭兵伯ゲオルグ・シュローダーになる。
なぜならば、ノエルが騎士団長を勤める神聖騎士団は、まさにエステルランドの看板、御輿であり、親衛隊的な性格を持つ騎士団が、そう軽々しく動いてはならないからだ。ノエル自身は、御輿扱いされるのは嫌うだろうから、前線に出たがるであろうが、高々騎士団長ひとりの所存で決められるようなものではない。辺境の反乱は、有力な公爵・伯爵たちに委ねるというのが、王の器とされるはずであろう。
ただ、ここで気を付けるべきは、エステルランドの政治情勢の雲行きの悪さである。紅公ガイにしてもクリューガー公爵にしても、王の招聘の呼びかけにも病弱を理由に自領に引きこもり、それが許されてしまう現状、国王の影響力の低下は著しい。結果、国王に忠実な神聖騎士団が動かざるを得ないという説もある。銜えて、宮中の毒蛇、王妃マルガレータは、自身に刃向かうノエルを快く思っておらず、あわよくば名誉の戦死をと、ノエルの出兵を強く後押ししている可能性も高い。
ただ、その一方で、エステルランド軍の勝利は大方予想されており、ノエルに手柄を立てさせるのも考えにくい。ということで、マルガレータとしては、自身が寵愛するゲオルグを出兵させる方が、らしいのではないかとされたのだ。
ノエルのようなアマちゃんに比べ、ゲオルグの方が、シナリオのテーマに沿っており、最後の選択肢の厳しさを突き付けるためにも、寄り相応しいチョイスになったのではないかと思う。
「良い気になるな、RL」
とまあ、何度PLから言われたことか(苦笑)。ゲオルグで戦のイロハを手ほどきしつつ良い気になり、降臨した白鳥人は英雄たちを誑かし、裏切り者の導入4PCを罵る。ミハエルは導入4PCを大切に思い、愛を囁いて貰うために男を立てる。兄思いのエミリアは、兄が白鳥人に誑かされていることに堪えられず、導入4PCを口汚く罵り、唾棄する。錬金術と、騎士道と、貴婦人と、古き魔神とその娘たち。ミハエル卿の城の内部で繰り広げられる愛憎劇。真実の愛は? 真実の信仰は? 魔神の怒りは?
最後の戦場に、歩を進めるミハエルと、アーグリフを模した人形。それに退治する“刻まれし者”たち、それに、エステルランド軍。
「さすがはお姉さま。誰か、魔印を!」(←良い気になってる)
魔神を愚弄したミハエルに、白鳥人たちの裁きの槍が降り注ぐ。
「好き勝手にはさせぬぞ! 白鳥人!」(←良い気になり返される)
導入1PCは、アーグリフを模した人形の眼帯を螺旋腕で突き破り躍り出て、裁きの槍をうち砕く!
「ああ! お父さまがうち倒されてしまった! なんと罪深き錬金術師! にくにくし聖痕者たち! 呪われよ、呪われよ!」(←GM超絶絶好調)
言葉とは裏腹に、白鳥人たちは、笑い、さざめきながら、天空へと立ち去っていく。
「つーか君、エミリアとか白鳥人たちとか、ああいうタチの悪い女性キャラを、本当にうれしそーに演出するよね…」
計画名・人造マーテル。前編「魔神襲来」に引き続き、同じ面子、同じキャラで参加する。
“黒い幽霊”の練金術師フレケンシュタインが企む狂気の計画。そのために生み出された人形の少女トライアには、魔神の戯れによって心が与えられた。少女は普通の人間と同じように喜び、悲しみ、怒り、そして苦しむ。
そして、魔神は問うた。「賭をしないか?」と。………導入1:自身/トライア
フレンケンシュタインを追いつめた君は、彼の口から、最終計画の歓声を聞く。鍵を握るのは、君と同じくフレケンシュタインによって創造されたクレアータ、トライア。クレアータ導入。部屋の隅っこでがたがた震える準備はおっけぃ?
導入2:幼子/トライア
君は、先の戦でトライアと名乗るクレアータに出会う。地下牢でひとり膝を抱える彼女を不憫に思った君は、保護することにした。彼女には、どうやら心があるらしい。導入1を差し置いて主人公。PCの行動がシナリオの行く末を左右する。
導入3:同志/イェーガー
イェーガーと名乗るクレアータ。彼が言うには、仇敵フレケンシュタインが、ヴァルタニクスの矢から採取したマーテルの聖血を用い、恐るべき計画を企んでいるという。アクト内での重要度は低いが、逆に自由に動ける立ち位置。
導入4:保護者/アーグリフ
嵐の夜、貴女の前にアーグリフが再び現れる。魔神は戯れに言う。「賭をしないか?」と。実は、なくても良い導入。シナリオ背景の説明などから必須の導入(苦笑)。アーグリフとの台詞の応酬は、このシナリオの見所のひとつ。
導入5:告発/アンナ・クレメンス
アンナ・クレメンス枢機卿が、聖遺物ヴァルタニクスの矢を悪しき計画に用いようとしている嫌疑あり。さあ、断罪の時間だ。ぶらぼー! 聖遺物が絡んだシナリオ! 教会の内部闘争! 実に、聖グラディウシアらしい導入ではないか?
「ところで、エミリアはどうするのでしょうか?」
「うーん。どうしようか。親族とかに頼ることはできないの?」
「エミリアは、愁傷にも、自分は反逆者の妹。味や叔母を頼って迷惑を掛けるわけにもいきませんとか言うわけですが…」
「俺(導入3PC)の迷惑は省みない訳か。良い根性しているな(苦笑)」
「そのとーりです」
「うーん。どうしたものか?」
「…あーいや、ぶっちゃけ、私、GMとしては、エミリアを引き続きこのシナリオにも登場させたいのですが(苦笑)」
「ぉぃぉぃ(一同苦笑)」
…いや、まったく、読みがないわけではなく、エミリアとイェーガー、実に性格が対照的なキャラなので、ふたりがつんけんしあう中(多くは、エミリアが一方的に憤慨する結果となるだろうが)、導入3PCがそれをとりなすってのは、結構美味しいシチュエーションになるんじゃないかと思ってね。結果的に、そのもくろみは成功。イェーガーは、エミリアを囮に、クレメンス枢機卿の悪事を暴く、というような、抜き差しならないシチュエーションを再現する。その後の、イェーガーと導入3PCとの会話。
「どちらをつける?」
「両方だろう」
「…そうだな。俺とお前とでクレメンス枢機卿を付けよう。アジトの方は、俺の仲間に見晴らせる」
「と、言って、イェーガーは、表に出て鋭く口笛を吹く。すると、ざっと、夜明け前の岩の上に、人影が躍り出る。その数、八体」
「石ノ森テイストかよっ!(一同爆笑)」
この演出、結局、最後の最後まで後を引く結果に(苦笑)。
殺戮者との戦闘で、∵大破壊∵の演出として、「9人のクレアータ戦士が殺戮者に躍りかかります」とか言うし。最後の最後、殺戮者にトドメを刺す段になって、「9人のクレアータ戦士にとどめ刺させた方が面白くね?」ということになったり(爆死)。まあ、みなさん、楽しんでもらえたようなので、大丈夫でしょう。
で、後編にエミリアを出して、思いついたのだが…。
「どうした、ピンクさん?」
いや、もしかしてこのシナリオ、導入3って、前編をエミリア、後編をイェーガーでプレイすることもできるんじゃないのか?
「………」
「………それだ!」
前編で捕らえられているのがイェーガーで、エミリアはそれを助けるの。で、エミリアのアルカナがグラディウス=アングルス=ウェントスあたりで、ドレスを着た淑女が、居合いで剣を振るうの(居合い、修羅、変異抜刀)。んで、PL自ら、エミリアを演出して、導入4PCを罵って虐めるのは、どうか?
後編では、イェーガーがPCとなり、エミリアと珍道中を繰り広げる。ぶうぶう文句を言うエミリアをさておき、イェーガーはひとり、復讐に突っ走る感じで。イェーガー、ちゃんとアルカナあるし(ルナ=クレアータ=ウェントス)。
………ええと、なんか、この導入、無茶苦茶やりたいんですけども? 下駄、履かせてPLやらせてもらえません?
「好きにしろ(苦笑)」
「時間を短縮できるってのは、とても良いことですよ」
「でも、時間を短縮することって、そんなに良いことですか?」
「いや、時間を短縮しようがしまいが変わらない、どうでもいいって事は、短縮できた邦画より良いって事になりませんか?」
「あー。それは、勘違いしています。時間が短くなろうが長くなろうが、どうでも良いって人は、本当に、どうでもいいんですよ」
「………ああ、そうか、どうでも良いからどうでも良いのか」
「そう。短い方がよいって思うからこそ、どうでも良いなら短い方がよいって言う結論を導くの。そんなこと気にしない人は、そもそも、どうでもいいから、気にならない」
「で、ですね。話もどりますが、そもそも、TRPGって、そんな二時間を気にするような遊戯だったのでしょうか?」
「…というと?」
「例えばですね、テニスがありますよね? 仮に来年から、テニスが、時間制限を付けるというようにルールを変更したとしましょう。そのとき、多くのテニスファンは、『え?』と、思うんじゃないんですか?」
「それは、古いファンにとっては、変な話、違和感が残る話として映るでしょうし、場合によっては、自分の趣味が汚されたと考える人が出て当然でしょう」
「いまのTRPGの現状も、まさにそうで、いわゆる、古い世代の遊び方を否定(というと言いすぎだけども)し、新しい遊び方を提供するFEARゲーに対し、一種の抵抗感、違和感を覚える人は、多いのでしょう」
そのあと、なぜか、川崎から横浜まで三時間かけて歩く(謎)。
「やめろ気持ち悪い」
えー。一月ぶりに日記だけ、こうしーん(なげやりに)。
帰りがけ、クレアータSSSを購入。
えっとね、はじめはね、じつはね、これっぽっちも期待していなかったのよ。
でもね。
…素晴らしいシナリオだ。いやこれは、是非、やりたい。つーか、全導入分やりたいぞ、マジで。
「キャストは、昨日に引き続き、何故かまたカーチャ(カゲムシャ◎、クロマク●、カゲ)」
えーっと(汗)。
また、気持ち悪い動きをしてしまった。
「というか、あれの動きは、まんま地雷女だ」
ゲストにお願いするためにうるうるしながら抱きついたり(←マネキンではありません)、キャストのエグゼクに会うためにわざわざドレスを調達したり(本気の〈売買〉判定)、ゲストヒロインをお姫様だっこで救出したのちいただいたり(って、おまえは腐女子か!?)。
地雷女の定義をどうするかはともかく、一連の動きはとても芳ばしかったなぁ。
「ああ、あの芳ばしい地雷女ね?」
フィクサーにして暗殺者にして影武者にして芸能人にしてテロリストってあたりでもう、なにがなんだかって感じのキャラではあるな、確かに(苦笑)。ちなみに設定では、薬物・飲酒依存症にして、生活能力まるで0なだめ女だ。許されるのは見てくれだけという不思議生物だな。《腹心》のアントニーナがいないと、まともに日常生活もおくれないんじゃねえのか、こいつ?
「………ぉぃ」
まあ、そんなキャストで参戦したわけだが。このシナリオ、クロマク導入があってなぁ。ほかのPLと熾烈なポジション争いをしたのだが…結局、じゃんけんで敗れ、残念ながらカゲ導入。
「見苦しい…」
アクトは、コンフリクトが厳しく、推理推測を働かせ、手を結ぶべき味方を見つけるというシナリオ。歯ごたえあり。あーなんか、こういうN◎VAやるの久しぶりだわ。
「とはいえしかし…」
うむ。久しぶりだったので、陰謀モードにモードを切り替えるのが大変でした。それで一巡、手を損していたし。
二本目はRL。PLふたりを相手に、むかし作った「追跡者たち」を久しぶりにプレイする。逃げまどうキャストたちを追跡するゲストたち。何故、追われるのか? キャストたちは、追跡者たちを退けつつ、事件の真相を推理し、手を打たねばならない! うう〜〜ん。いやぁ、やっぱり、このシナリオ好きだな、自分。自分が作ったN◎VAシナリオの中でも、一、二を争う出来の良さだと自画自賛。特にこのシナリオ、N◎VA初心者が遊ぶととてもおもしろいアクトになるんじゃないかなぁ? と思うのだが、いかがだろうか?
二本目。ブレカナのPL。
「白鳥の騎士」という、白鳥人が主役を張るシナリオ。
前々からGMさんに伝えておいたとおり、白鳥人導入で参加する。
「ふふふ。思う存分、私のヒロインっぷりを見せつけてやろう!」
とかなんとか言ってみたり。
「あー無理無理。あんたのは、ヒロインじゃなくて、地雷女だから」
あんですとー!?
いやまあ、確かに、好きなんだけどね、地雷女。可愛いじゃん。
「端から見ているぶんにはな」
うむ(爆死)。
「愛でるだけかよっ!」
っはっはっは。んで、キャラは、“ブラウエンヴィントの娘”“蒼月の魔女”フェルディナント(ウェントス=アクシス=フルキフェル)。昨日作った新作キャラね。あ、名前はもしかしたら変わるかもしれない。
「臭う、臭うぞ。地雷女の臭いがぷんぷんするぞ」
うひひ。好いぞう、地雷女の演出は(注:好くありません)。
実際のセッションでも、ここで書くと火塚の人格が疑われるぐらい(苦笑)荒ぶりましたとさ(なので、台詞だけ抜書き)。
「いやよ! 好きだなんて言わない! だって、好きだって言ったらそのまま戦いに赴くんでしょ? 私は、いやよ」
「待って、お父様! この人にはまだ、5つの栄光しか与えていない! 私は、この人に8つの栄光を与えると約束したの!」
「まあ、酷い怪我。私のようなまじない師を頼るではなく、女神の巫女(←真教聖職者の意)たちに見ていただければよいのに」
「私はあなたのことは何でも知っている。いかにしてその魔剣を手にし、4つの冒険を成し遂げたかを」
「策はあります。指揮官がいなくなれば戦争はできないもの。私の魔術を用い、伯爵(←味方です(苦笑))を誘拐いたしましょう」
「ならば、あなたが私を斬るまで、私はここにいます」
「お父様に預けていた物(英雄の魂)を返してもらいに来たわ」
「では、ゲームをしましょう。お父様はブレダ側。私はハイデルラント側。3つの裏切りと、7つの戦、13の災厄。そのすべてを退けましょう」
「最後に勝利するのは娘です」
ほかにも、ショックのあまり、気絶したりなぁ(謎)。ほら、気絶は貴婦人のたしなみだから。
「死んでしまえ」
まあなんだ、あれだ。思想テロだな、こいつは(苦笑)。
「ルターニャたんと宗教論争でもしていろってこった」
「魔術とは、森羅万象を操り、因果を支配する術。呪文だけが魔術のすべてではない。正しい知識と知恵こそ、魔術の神髄なり」
とのたまうようなキャラで、火塚的魔女の典型のようなキャラ。
《拾い物》で、封傷の呪符相当のおまじないとか言って接吻をする。ほかにも、《動物との会話》や《伝承知識》、《暇乞い》などを魔術と主張したり、《誘惑》《蛇舌》《神の恩恵》で英雄たちをたぶらかし、己の有利なように事象を操作する。《透明化》を使って、貴婦人が殿方の寝室に潜り込むのを手助けしたりな。特殊因果律として、“変化の術”も持っているので、ブラウエンィントごっこもできる(謎)。
だらだらしながらも漫画をひとつ読む。
相田裕『ガンスリンガーガール』
何となく、新作を読みたい気分になって買った一冊。期待もなにもせず、散財のつもりで、まあ、外れかなぁと思って買った一冊。だったのだが………。
思いのほか、ストライク。つーか、スマッシュヒット。全身義体の少女たちが特殊工作を行うという、如何にもアレでナニで、青臭い作品なのだが、とても、キャラの心情の描き方が丁寧で、説得的。コマ割りもうまく動いていて、話全体を盛り上げている。吹き出しでキャラの心情を説明するという下策を採ることなく、行間、コマとコマとの間の表情変化で、丁寧に、丁寧に、キャラの心情を伝えてくる。
「ここに来た時、ジュゼさんは私の銃を取り上げたんです…」
「『普通の女の子はこんなもの持ってない』って……確かにそうです」
「でも…」
「身体が機械の女の子って普通ですか?」
「義体の私がジュゼさんの役に立つには…普通の女の子じゃだめなんですよ…」
そして、上記の台詞は、この作品の本質を突く。ほふー(満足した溜息)。
夜は、家族で食事に行ってきた。
「で、どーだったの?」
………ブレカナでエントのキャラがやりたいにゃあ。
「いきなりそれか」
いやぁ、指輪でも屈指のシーンをああもかっこよく演出されるとなぁ。
あと、噂通り、レゴラス、いい気になりすぎ(笑)。矢がつきたらからって、ナイフを二本持ち出してオークに躍りかかるのはどうかと思うぞ(苦笑)。ついでに、ギムリもいい気になりすぎだ。城門を守るために裏口から出て、城門に架かる橋までちび移れないからって、「ワシを投げ飛ばせ!」「ほかの奴らには内緒だぞ」ってのは、いい気になりすぎだろう、PLが(笑)。
まあ、そういうところはさておき、今回は、ゴクリの演技が見所。獄吏の支離滅裂なせりふ回しや、狂言的な動き、顔を歪ませて見せる皺の動きが、とても好い。ほかにも、今回は、パーティーが三つに分裂し、それぞれがそれぞれのところで旅を続け、戦いに赴くことになるのだが、それら三つの戦いを、サムのせりふが感動的に取り纏めてくれた。うん、あの演出は、とても好い。
………あー。いい気に、なりました。ええ、そりゃあもう、とても。《制裁》と叫ぶ声が、ゲストとハモってしまうぐらいに(苦笑)。経験点も、80点以上使いましたし(げふ)。ついに春子、300点の大台を突破デスヨ(かくかく)。
「つーわけで、一本目」
レクスSSS「恩寵のライ麦」。
使用キャラは、“神無き者”フレデリック・ギャナン(デクストラ=ルナ=ウェントス)。錬金術師にして旅芸人にして闇医者にして偽造屋。ブルーダーシャフトの構成員という一面も持つ。姉を見殺しにした神を呪い、神の神性を否定する錬金術師。無神論者を自称する異端。死んだ姉に似せ傀儡を作るも、いまだ魂が宿らないことにいらついている。傀儡のメアリーは、そんなマスターのいらつきを意に介せず、神に祈る毎日である。
とまあ、そんなキャラで、復讐者導入で参戦。
「それでまた、昼からピンクピンクと言われるわけだが」
おっしゃるとおりで、反論もできませぬ。
レクス導入のキャラが二代目の少年という設定で、ブルーダーシャフトの幹部相手に啖呵を切っていたので、つい。
「(レクスが立ち去ったあと)あれが、二代目か? それで、奴を出し抜けというのか?」
「そうだ。レクスギルドにやられっぱなしというのも癪だからな。それで、策は?」
「メアリーに、跡をつけさせている」
「傀儡人形ごときにつとまるのか?」
「アレぐらいの年頃ならば、むしろメアリーの方が適任だろうよ」
しかし、残念なことにメアリーがレクスを誘惑するシーンは全力で回避された。っち。
「っち、じゃねえよ」
二本目。アクトタイトル「支配者のつとめ」。
王子様導入と軍師導入と密偵導入とが必要だと言われたので、王子様導入で、“天慧院の騎士”ウォルター・ベッカード(ディアボルス=アクシス=アダマス)を使用する。
それで、今回初めて気が付いたのだが、なるほど確かに、自分のロールプレイは特異のようだ。シナリオの方向性を180度変えてしまう破壊力があるらしい。
「なにをいまさら」
密偵PC(女性キャラ)とウォルターとの出会いを演出するシーンを設けようという話になった。そこで私は、ウォルターは、ひとり軍を離れ森の中にある泉で一息つく、という情況を提案する。
「息を切らせながら、ウォルターに助けを求めましょう『た、たすけてください! 騎士様!』で、油断したところに斬りかかる」
「たたらを踏みながらも間一髪、剣でそれを凌ぎます。で、体制を整えたところで、剣を捨てます」
「何の真似だ?」
「私は騎士だ。女子供に剣は向けられない」
「うわー。喧嘩売っているなぁ。ウォルターの剣を取り上げつつ、配下に命じよう『とらえておけ』」
「油断して後ろを振り返ったところで、背後から、配下の悲鳴が。見ると、ウォルターの指先から電撃がほとばしっています『男に手出しはしないとは言っていない』…ある意味、最高に失礼な奴ですな、こいつ(苦笑)」
「まさに(苦笑)。『くそ! 引き上げるぞ!』」
「あ、あとで再開したいので、何か落としていってください。変わりに、私の剣をあげますので(一同爆笑)」
「…いきなり世界が変容したな」
うむ。おそらく、GMがPLに期待した立ち位置は、タイトルの通り、王子が、支配者としての自覚を有するに至る過程を演出することなのだろうが(苦笑)。騎士は騎士道物語をやってこそだろうと、森の泉で貴婦人と出会うというシーンにねつ造したりしているわけだ。ほかにもいろいろやったりしたのだが、極め付きは、ウォルターはいまは“聖痕者”ではないという、脳内設定を設け、“聖痕者”の使命に目覚めるシーンを設けた当たり。情況は、ほかのキャラ立ちが殺戮者と対面し、危機的な状況に陥った次のシーン。
「武器庫で悪態をひとり付いています」
『くそ! 姉姫様も、父王様も、私を子供扱いして! 聴く耳も持たぬ!』
「すると、ウォルターの目の前で盾が突然輝き、耳に声が響く」
『私を取りなさい。ウォルター。この国に危機が近づいています』
「見るとそこには、見目麗しい貴婦人が盾を手に取って立ち居出ています」
『危機とは………』
「貴婦人は、黙ってすっと指をさす。その先には………?」
「やりたい放題とはこのことか?」
いや、むしろここまでやってこそのブレカナだろうと主張してみる。
「これで、ピンクの座を不動の物としましたなぁ」
なーにぃー。
…まあ、いいや。修行さん氏の卓では、私のシナリオ「ブレイクショット」が遊ばれていた模様だし。なんか、いわしまん氏がプレイレポート作ってくださるようで(喜)(できました)。あと、“風水先生”氏も、リプレイを書いてくださるようです(乱舞)。
ご意見・ご感想・ご質問・苦情・その他萬、hiduka@hotmail.comにお願い申し上げます。