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「チェキはチェキらしく、兄やでも囲ってハァハァしていなさいってこった」
「チェキチェキチェキチェキ五月蠅い。黙れ、この、うぐぅ!」
独占スクープ!
六人目のヒロイン登場!
………か?
(本気にしないでください)
「…まーいっか」
「…思わず飛び出してきたのはイイとして 茜ったらいったいどこにいるのカシラ?」
「ヤヤ!! 絵に描いたよオな空地」
「……!!」
ぽつん
「エテして茜とゆうモノはこーゆー空地に やってくるもの!! こーやって待ち伏せしていればじきに フラッと現れるはず……」
「クッフフフ そいつはどオかナお兄ちゃん!!」
「うひゃ!? しっシイこさん いつからそこに!?」
「ふふふ んなこたあ どーでもイイわい それよかお兄ちゃん あんた… なにやら茜を探しとるよオだが 今日は雨が降っておらんでな たぶん現れんぞ!」
「えっ!?そ… そーなんですか!?」
「探すなら中庭やら学校やらの方が 見つかりやすいんじゃないかの」
「あ…なるほど それもそうですね。でもよく考えたら…見つけた後 もし逃げられでもしたらどーしましょーか」
「なに カンタンじゃ!! タイヤキでもバラまきゃあ出てくるじゃろの フラッと!!」 アヤナミじゃもの ぐっ!
「はぁ?! 何言ってんだアンタ!?」
「心地よい振動…」
「!?」
「世界の果てを見せてやろう……とうっ!!」
「印刷機の使い方?」
とある昼休み。教室で牛乳を飲んでいた長森瑞佳は、怪訝顔をした。
「そうだ。俺に教えてくれ」
長森にそう頼んだのはクラスメートの浩平である。むっつり顔にヘの字口。
眉間にしわを寄せ、神妙な面持ちで彼女をじっと見据えている。
なんとなく、ストローで牛乳を吸うのが気恥ずかしくなった彼女は、口を右手で隠した。
「ん……別に構わないけど、なに刷る気?」
「校内に配付するプリントだ。最近、市内で頻繁に痴漢が出るそうでな。警告とその対応を告知する」
それを聞いて、長森は素直に感心した。
「ほほう?めずらしく人様の役に立つ真似をしてるじゃない」
「当然だ。それが俺の仕事だからな」
彼はクラスで『安全保障問題担当・七瀬補佐官』なる得体の知れない役職を授かっている。実体は体のいい雑用係だが、ことあるごとに、彼はその使命を果たそうと懸命になるのだった。
「それで、チカンだって?どんな奴?」
「ここに書いてある」
好奇心から長森がきくと、浩平は一枚の書状を差し出す。それは彼が配付するつもりのプリントの原版だった。
クラスからのおしらせ
機密(読後、焼却のこと)
120410ZULU
発=七瀬補佐官(安全保障問題担当)
宛=全校生徒
一、先週末より、学区内にて傷害未遂事件が多発。他八校より九件の報告を確認。
二、うち『眼鏡』との報告が七件。同一犯の可能性大。『PS版のみ』との報告があるが、意味は不明。装備も不明。
三、『眼鏡』との遭遇時の対応。
a:交戦し殲滅せよ
b:aが困難な場合、可能な限り情報を収集し離脱せよ
四、空爆・砲撃等の支援はない。
長森はたっぷり一分ほど、その書状を黙読してからつぶやいた。
「どこの司令部の極秘命令書よ…?」
「いや。あくまで経験者からの通達だ。」
(フルメタルパニック『自慢にならない三冠王?』「押し売りのフェティッシュ」より)
なお、フルメタルパニックをパロディに使った大御所と言えば、こちら。
七瀬「待ちなさいよ」
浩平「お、俺が肘を入れた訳では…」
七瀬「誰もアンタとは言ってないわよ」
浩平「おお、それでは長森が!…わかった言っておこう…」
…がしっ!!
浩平「…」
七瀬「どう、これから少し付き合わない?遅刻するにはまだ早い時間でしょう?」
浩平「…お、俺は30分前には登校する事にしているので…」
七瀬「あら、学校行く途中に寄るには丁度良い所よ」
浩平「い、今からじゃ間に合わんだろう」
七瀬「体育館裏よ!!…折原浩平!!」
浩平「…フッ…そいつは御免被るな!!…七瀬留美!!」
七瀬「…あら、しってんの?」
浩平「プレイヤーの間ではもっぱらの評判だ。…君と眼鏡には捕まりたくないってね」
七瀬「…眼鏡?」
浩平「俺は永遠の世界に逃げる!!」
…
…
…
七瀬「フラグは立てといたわ。まだエンディングには入れないわよ…」
…どかっ!!
浩平「ぐはっ!!」
七瀬「キムチラーメン、頂き…」
浩平「(ニヤリ)…フラグが一つだとは思わない事だ…」
七瀬「…消えるわよ?」
浩平「消えるほど好きなのさ」
七瀬「わっかんないわね。なんでそんなにキャラメルのおまけが…」
浩平「聞きたいか?…俺は警告しているのだ…警鐘を鳴らしているのだ!!」
七瀬「…ん?」
浩平「よ〜く聞け!!俺は…」
…キキィィィ!!がしゃあん!!!
七瀬「…なに?」
浩平「…………………………眼鏡」
七瀬「眼鏡?」
眼鏡「フッ!!…HEY YOU!!おにいちゃん!!」
七瀬「あ、あたしが!?」
眼鏡「…今日、部活を休みここを通るという…日々の行動パターンから計算すれば 簡単な事だ」
七瀬「…あいつだと思わないの?」
眼鏡「…」
七瀬「…」
眼鏡「…彼は、唯の主人公だ」
七瀬「性別を良く見ろっっ!!」
眼鏡「フッ…ギャルゲーで性別なんかアテにならないさ」
七瀬「じゃあ、何であたしだと言えるのよ!?」
眼鏡「そ、それは…せ、製作者の意図!!そうキッドの陰謀という奴だ」
「Hシーンだけがこの作品の性能ではないことを知るがよい!!」
「我らが敬愛する浩平は、何故『永遠の世界』へ消えた!」
「ぼうやだからさ」
「浩平 浩平」
「何?〜」
「なんだか今日は一段とハイですね」
「わかる?」
「なんてゆーかね。恋人も出来て絆も深まったし、脱出意欲に燃えてるの!」
「まあ…」
「永遠からの脱出!偉大で遠大な計画よね!」
コオオオ
「あら」
「『時は金なり』!迅速な計画の遂行を長森様に進言しようと思うの!!」
「浩平〜」
「その遠大な計画にスッポカシだの永遠の世界だので茶々を入れたのはどこの誰だね」
くん ばっしゃぁぁぁん
「おまけに『時は金なり』かね。時の価値と金銭ごときを同列に加えるとは…」
「ウッ ウイッス 永遠の世界は不可抗力でーす」
「キャラメルのおまけなんかもういらないんだ…」
「そんなものは飾りです。子供にはそれが解らんのです」(即答)
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