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さて、先ほどのように、同時適用の原則が神業の打ち消しにおいても指針となるという、私の立場を採用した場合、神業の打ち消しが認められる範囲も、自ずから制限されます。それが、以下のテーゼです。
「神業の打ち消しとは、互いの神業の『効果』が矛盾することを意味する」これを事例で説明すれば、≪死の舞踏≫≪とどめの一撃≫(以下、≪死の舞踏≫)を打ち消せる神業は≪チャイ≫≪難攻不落≫≪守護神≫のみであり(GX147頁には、さらに≪天罰≫が加えられています)、≪天変地異≫では打ち消すことはできないということを意味します。
なお、通常攻撃であれば、≪天変地異≫でも、攻撃の打ち消しは可能と考えます。通常攻撃においては、同時適用の原則はなく、(6)神業の使用はすべての状況に優先するからです。この場合は、2ndの頃のTCG的処理に従うことになります。
また、単純に「通常攻撃に対するダメージの無効化」を認めてもよいでしょう。
この問題は、次の「神業の効果の範囲」の問題です。
ここで一つ確認しておきますが、神業の打ち消しと神業の無力化は、異なる概念です。
神業の無力化とは、「後行の神業の効果によって、事実上先行する神業の発動を阻害すること、または、先行する神業の効果を無視すること」です。どちらにしても、神業の打ち消しと異なり、後行する神業はその神業本来の効果を発揮することになります。具体例は、≪死の舞踏≫に対する≪黄泉還り≫です。この場合、≪死の舞踏≫と≪黄泉還り≫は何らその効果において矛盾するものではありません。≪死の舞踏≫がもたらす「死亡」と、≪黄泉還り≫がもたらす「蘇る」とは、何ら矛盾する概念ではないからです。
更に注釈をつけておくと、ここで『効果』の解釈については、「死亡」を代表するゲーム的『効果』(解釈の幅なく結果が導かれるもの、具体的にはダメージチャートの結果)については厳格に打ち消せる神業の範囲を限定するのに対し、それ以外の非ゲーム的『効果』(その効果の結果がどうなるかについて解釈に幅が認められるもの)については、割合と広く打ち消しを認めます。(4)神業の具体的効果についてはRL裁量に委ねられているからです。
従って、私は、≪天変地異≫で≪死の舞踏≫を打ち消せるかという論点以外は、みなさまが思われる以上には、広く神業の打ち消しを認めます。例えば、≪不可知≫と≪難攻不落≫ も、打ち消しを認めます。≪難攻不落≫ は効果を「攻撃の完璧な防御」と定めるのみであり、その方法は問うてないからです。事前に危険を察し、≪不可知≫の「完全な隠匿」を打ち消すこともまた、「攻撃の完璧な防御」と考えます。逆に言えば、危険な攻撃の隠匿がなされない限り、≪難攻不落≫での≪不可知≫の打ち消しは認めません。あと、同時適用から、その打ち消しを認めるのは、≪不可知≫の使用を宣言した瞬間(消えた結果、どんな行動を起こすか宣言しその効果が発揮する(ダメージチャート処理)までを意味します)のみです。消えた後は「どんな攻撃も妨害も与えることはでき」ません。
6.神業の効果の範囲(効果)
さて、ここまで来ると、今度は無限に神業の効果が広く認められることになりはしないだろうかと危惧される方もおいででしょう。ゲーム的効果さえ導かなければ、何をやっても良い、ということにも成りかねません。例えば、「攻撃の完璧な防御」と称して、≪難攻不落≫で危険を事前に排除、すなわちトループを殲滅させてみたりです。
しかし、このような文言を越えた解釈については、原則、はっきりと否定します。それが、文言解釈です。原則、条文の文言を越えた解釈は叶いません。例外として認められるべきなのが、類推解釈です。条文の趣旨から考え、条文の文言を補完することで(あくまで補完です、自ずから限界はあります)解釈の幅を広げるという解釈手法です。ここで、条文の趣旨とは、神業ルールの趣旨を意味します。神業ルールの趣旨は、2.で明らかにしたように、「キャラクターのスタイルを特徴づけるためにあ」ります。
従って、神業の適用範囲とは、RLが何処まで神業の効果を認めることが神業を行使するキャラクターのスタイルらしさと考えるかに委ねられることになります。その上で、あくまで、文理に従って認めても良い範囲で神業の効果範囲が決することになるわけです。
ここは具体的には各論に譲ることになりますが、例えば、
>PL1・よし!そこで≪天変地異≫!津波がお前を襲うぞ!それがカタナらしいと見れば、認めても良いと思います(私は、そういうカタナは大好きです)。
>PL2・なんの!≪死の舞踏≫でその津波を切り裂いてやる!
7.経験点について(効果)
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