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お繕は、土壇場で母に会うのが怖くなります。会いたいという気持ちに偽りはありませんが、「何故お母さんは出てっちゃったのか」その答えが出せなくて、どうしても一歩が踏み出せません。
お繕「背中、押してくれないかな。…ほんのね、ほんのちょっとで良いんだ、勇気が欲しいの」
PCたちは、お繕に「ここまできた意味」などを諭してあげる必要があるでしょう。ポイントは、会いたい、という気持ちに偽りがない以上、羽根(=お母さん)が一行を導く以上、親子の間には、何ら障害はないはずである、ということです。
囲炉裏を囲んでの食事です。今日の食事は山芋汁です。お繕はうれしそうに、美味しそうに、幸せいっぱいに、汁を啜っています。親子水入らずの会話が、夜更けまで続きます。
うつらうつらとし始めたお繕を、お鶴は奥の床に寝かしつけます。後片付けをしながら、お鶴はPCたちに話しかけます。
お鶴「此の度はどうもありがとうございました。この娘のわがままを聞いてくださって。」「娘を、どうかよろしくお願いします…」
おそらく、PCたちは、お繕を探そうとするでしょう。
GMはPCたちに、もしお繕を見つけたら、彼女にどんな言葉をかけるのか、聞いてください。静かに、落ち着き払い、そう、お話を終え、静かに感想を求めるかのように…。
キーワードは、『母の愛』『家族の愛』『告白』『約束』『愛すべき弟』『人としての誇り』『現実への帰還』『恩返し』などです。家に帰れば、また畜生の娘と蔑まれなければなりません。そんなお繕にとって、母、お鶴の死は、絶望的な出来事といってもよいでしょう。お繕は、現世から目を背け、逃げだそうとしています。お繕が人としての居場所を見出しうるか、それがすべてです。
■ PCたちがお繕を現世に留めるだけの言葉をみつけられないならば、PCたちは朝の空を飛ぶ一羽の若い鶴を見つけます。
■ PCたちがお繕に生きる勇気を与えるだけの言葉をみつけられれば、静かに笑うお繕を見つけることでしょう。晴れやかな朝焼けの空の中、一羽の鶴が飛んでいきます。
お繕「あ…、お母さん」
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