テーマタロットアヤカシ
正位置：倦怠、疲れ、退屈、支配、自己矛盾、生への執着、繰り返し
逆位置：緊迫した状況、緩やかな消費、新生、変化、公然の秘密、破られる約定、交渉の決裂

　少女は無限の生（死）による倦怠に取り憑かれており、あらゆる物に興味が持てないのである。

ＴＯＫＹＯ　Ｎ◎ＶＡ　Ｔｈｅ　Ｄｅｔｏｎａｔｉｏｎ

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古参の吸血鬼、マードック卿
恐怖によって地方都市ひとつを支配するほどの強力なアヤカシ

　彼を退けた退魔師がいた。

“長靴を履いた猫”オールド・トム
猫妖精の王の中の王。最古参のアヤカシ

　“女大公”アルドラ・ドルファンは、オールド・トムをサロンに招待したいと言う。

　猫を連れた少女。何者かによって支配された組織。猫狩りが行われる奇妙なストリート。

アクトタイトル「猫神様のミストレス」

　かくて運命の扉は開かれる。

（注：本アクトは基本的にギャグアクトです。）


イントロダクション

　サロン・ドルファン。アヤカシたちの社交場。
　上品にくつろぐアヤカシたちと、スリルを求めてサロンに群がる人間たち。キャスト１は、彼らを横目に眺めながら奥の部屋へと通されます。キャスト１を案内するのは、執事のアルフレッド。執事長を勤める古株のアヤカシです。
　きぃ……静かな音を立て、ひとりでにドアが開きます。後ろから客の喚声が聞こえるにしては、ドアの音が、耳に、ヤケにはっきりと響きます。
「ご苦労、アルフレッド。お客様のお相手をして」
　ドアの向こうに佇むのはロリータファッションに身を包んだあどけない少女。少女は、にこりと微笑み、キャスト１に席を勧めます。女主人アルドラ・ドルファンその人です。

「儂よりも古株のアヤカシが、この街を訪ねておる。やんごとなきお方の名はオールド・トム。猫たちの王の中の王にして、誇り高き孤高の騎士。名誉ある彼の者を、是非、お客人としてお迎えしたい」
「彼の騎士を捜し出し、この招待状を渡してもらいたい」
　アルドラは机の上に置いてあった蝋で封をした古めかしい書状をとんと、指で叩きます。

ハンドアウト

　このアクトでは以下のハンドアウトを使用します。小人数でプレイする場合のハンドアウトの取捨選択については、原則として後ろのハンドアウトを使用しないことになりますが、詳細はＲＬに問い合わせてください。
各ハンドアウトには以下の情報が含まれています。
・想定されるキャラクターのイメージ
・そのハンドアウトで渡されるアクトコネ
・ハンドアウトの導入イメージ
各プレイヤーはハンドアウトの内容を理解した上でキャラクターの選択を行ってください。

キャスト１アヤカシ推奨。アストラル系
〈コネ：アルドラ・ドルファン〉依頼人、友人、主人
　“女大公”アルドラ・ドルファン。ロリータファッションに身を包んだ愛らしい少女のなりをしているが、サロン・ドルファンの女主人という屈指の実力者。貴方はそんな剣呑なお方と知り合いだ。いつも退屈を持て余している姫君が貴方を呼び出す。猫たちの王の中の王にして、誇り高き孤高の騎士オールド・トムに招待状を届けて貰いたいという。……わかりました、麗しの貴婦人。
キャスト２アストラル系。ほかの導入と兼用可能
〈コネ：マードック卿〉仇敵
　二年前の深夜の北米の海岸。あと一歩足りなかった。貴方はぼろ雑巾のようにうち捨てられる。マードック卿――永生者のアヤカシ。仲間と協力し彼の狩り場を壊滅させたが、貴方はマードック卿に破れてしまった。ふらつきつつ勝利を宣言するマードック卿。消耗したマードック卿は風に乗って夜空の闇に消え去った。
　貴方はその後、マードック卿が夏に渡り陸路でN◎VAに入ったという風の噂を耳にした。
キャスト３フリースタイル。ほかの導入と兼用可能
〈コネ：林潤花〉友人
　林潤花。最近知り合ったオトモダチ。ちんちくりんで発達不全な自分の体をちょっと気にするお年頃の娘さんだ。喧嘩っ早いストリートキッズで大衆食堂“太平飯館”のウェイトレスを勤める元気いっぱいの看板娘。虎縞の野良猫をいつもお供にしている。ちょっとしたきっかけで彼女と知り合った貴方は、“太平飯館”で度々ご相伴に与っていた。
キャスト４組織構成員
〈コネ：弾王〉友人、腐れ縁
　おかしい。その事実に気がついたときは既に手遅れだったのだろう。組織がいつの間にやら乗っ取られていた。正気を保っているのはもはや貴方のみ。虚ろな返事、緩慢な動作。組織の仲間は上司を含めてほぼ全員、何者かに操られている。犯人は誰か？　貴方は考えた。
キャスト５T.F.の依頼またはメディア系
〈コネ：粕川うらら〉友人、依頼人、上司、理解者
　T.F.の代表、粕川うらら。ニューロエイジには珍しい真性のオヒトヨシ。貴方は、そんな彼女を好ましく思っている。こんな時代だからこそ、彼女は貴重な存在だ。うららからの依頼。中華街の外れで地上げ工作が行われているという。住人たちの生活を脅かすものであれば止めなければならない。真偽を確かめてほしいというのだ。


重要ゲスト

◆マードック卿
「ええい！　今日という今日こそ、貴様を亡き者にしてくれる！　ものども！　出合え！」
X、？歳、男性。アヤカシ◎
　二年前、北米の一地方都市を狩り場とした永生者（エルダー）の吸血鬼です。キャスト２の宿敵です。

◆“長靴を履いた猫”オールド・トム
「若きアヤカシよ、何が知りたい？」
ネコ、？歳、オス。アヤカシ◎
　猫妖精（ケット・シー）最強の騎士にして、猫妖精の偉大な王。肉食獣の勇猛さ（〈血脈：獣の一族〉）と妖精族の魔術の業（〈血脈：妖精の一族〉）、そのふたつを備えた猫妖精の中でも、とびきり強力な猫妖精の騎士。すべての猫の王として君臨しています（〈※始祖〉）。小太りの虎猫の姿を好みます。
　最近、N◎VAに居着いたという噂です。

◆林潤花（リン・ルンファ）
「ごめんなさい。ボク、そそっかしいから」
X、11歳、女性。チャクラ◎
　喧嘩っ早いストリートキッズ。大衆食堂“太平飯館”のウェイトレスを勤める元気いっぱいの看板娘。頑固な親父さんと一緒に店を切り盛りしています。質素なチャイナドレスから覗いた素足から繰り出される蹴りは強烈。店に来る街の荒くれどもを蹴りで窘めるのが日課です。最近、虎縞の野良猫が一匹、懐いています。
　ちんちくりんで発達不全な自分の体をちょっと気にするお年頃の娘さんです。

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