テーマタロットタタラ
正位置:隠された知識、賢明さ、知性、洞察力、直感、理解、宗教、啓発
逆位置:先見性の欠如、思慮分別に欠ける、混乱、不確実
暗い部屋の中に、光に包まれ、生まれたかのように浮かび上がる彼の姿は、生と死の二極の象徴である。
TOKYO N◎VA The Detonation
“シュレーディンガーの猫”
観測問題
量子力学
“ニコラウス仮説”
現代物理学の摩訶不思議が、キャストたちを不思議に誘う。
「“シュレーディンガーの猫”殺人事件」
イントロダクション
キャスト4が遅れて現場に着くと、すでに現場検証が始まっていました。どこかの飼い猫でしょうか? 玄関では手が空いている鑑識が黒猫の相手をしています。猫じゃらしを相手に猫は身体をくねらせます。同僚が声を掛け事件報告をします。
「事件現場は、ホトケさんの自宅。ホトケさんは、繰宇崎鐘津。トータルキネティックファウンデーション……総合力学財団の理事長さん。千早系列の研究所らしい。量子力学を扱っているそうだ。……おい、量子力学ってナンだ?」
「えーと。……ほら、あれです。“シュレーディンガーの猫”」
「はあ。そのまあ、“シャレコウベのネコ”のお偉いさんらしい(後ろに控えていた同僚が全員で「違うだろ」という表情を浮かべます)」
「死因は、青酸ガスによる中毒死。部屋の奥に器械がセットされていた。巧く隠してあってな。ホトケさん、気づかなかったようだ」
鑑識が駆け込んできます。
「死亡推定時刻がわかりました! ……!?」
「どうした?」
「あの、その、それが、言いにくいことなのですが……死亡推定時刻が……一昨日の午後七時――帰宅時刻――から、今日の午後二時――死体発見――までなんです!」
「待て、それは……」
「医療機関やSSSへの通報装置は事故か作為か作動していません。ですが、それ以外の冷暖房などの作動ログの回収は完全です。部屋の状態は完全に把握しています。それにも関わらず、死亡推定時刻を特定できないんです!」
ハンドアウト
このアクトでは以下のハンドアウトを使用します。小人数でプレイする場合のハンドアウトの取捨選択については、原則として後ろのハンドアウトを使用しないことになりますが、詳細はRLに問い合わせてください。
各ハンドアウトには以下の情報が含まれています。
・想定されるキャラクターのイメージ
・そのハンドアウトで渡されるアクトコネ
・ハンドアウトの導入イメージ
各プレイヤーはハンドアウトの内容を理解した上でキャラクターの選択を行ってください。
キャスト1 タタラ必須。ニコラウス教授の知り合い
〈コネ:ニコラウス・シュレーディンガー〉 恩師、友人など
“量子力学の権威”ニコラウス教授。長話が玉に瑕だが、人の良い爺さんで好感が持てる。教授が貴方を呼びだし長話を始めた。大胆な仮説を思いついたときの癖だ。何かと思って身構える貴方に、一束のレポートが差し出される。表紙には“ニコラウス仮説”と書かれていた。
キャスト2 地上派の企業工作員
〈コネ:町村観汐〉 同僚
貴方はいま、同僚の町村観汐と共に軌道派の繰宇崎鐘津の内偵を進めている。「悪くない奴だが無口で無愛想」というのが町村に対する同僚たちの評価。内偵の翌日、繰宇崎の死亡が報道された。内偵はこれで振り出しかと頭を振る貴方たちは、信じられない続報を耳にした。
キャスト3 殺しの依頼
〈コネ:クサナギ〉 かつて殺した男
殺し屋家業をしていると、ときどき信じられない奴と出くわすことがある。クサナギと呼ばれる黒服はその中でも飛び抜けて厄介な奴だ。殺しても殺しても蘇る。しかも“天津機関”のエージェントでもあるらしい。溜息をつく貴方にスティンガーが殺しの依頼をしてきた。……天津征司の暗殺。おいおい、マジですか?
キャスト4 警察系またはメディア系
〈コネ:九条政次〉 情報屋または上司
トータルキネティックファウンデーション(総合力学財団)理事長・繰宇崎鐘津の死因は青酸ガスによる中毒死だった。誰から見ても明らかな殺人事件。凶器も特定され、それほど難しくないだろうと思われたこの事件は、その死亡推定時刻によりN◎VAの注目を集める大事件となる。……九条が喜んで取り上げそうな事件だな。
キャスト5 人探しの依頼
〈コネ:芳華玲〉 友人
貴方が新星帝都大学事務局から受けた依頼はニコラウス教授の捜索。昨日から行方が知れないという。相手は特徴的な老人。そんなに難しい事件ではないだろうと高をくくっていたら、思わぬ難問にぶちあたることになってしまった。なあ芳華玲、“シュレーディンガーの猫”ってなんだ?
重要ゲスト
◆“量子力学の権威”ニコラウス・シュレーディンガー
「量子力学の創設こそ災厄前最大の偉業だと思うのだよ」
B-、58歳、男性。タタラ◎
“エルヴィン二世”とも渾名される新星帝都大学量子力学科教授。波動力学の祖で“波動方程式”によって量子力学をうち立て、思考実験“シュレーディンガーの猫”でも有名な、エルヴィン・シュレーディンガーの子孫。祖先の偉大な業績を受け継ぎ、自身も量子力学の国際的権威です。ご高説が少々玉に瑕ですが、おおらかな性格で面倒見も良く、学生たちにも人気の名物教授です。
親族妻子を早くに亡くし、天涯孤独の独身貴族を気取っています。唯一の家族は飼い猫のエルヴィンです。
◆“シュレーディンガーの猫”エルヴィン
「にゃぁ♪」
猫、3歳、オス。マネキン◎
ニコラウス教授の飼い猫。主人が滅多に自宅に帰らないため研究室に居着いています。
助手や学生に“シュレーディンガーの猫”と呼ばれ可愛がられています。人懐っこい猫で脚にすり寄っては餌をねだります。
◆町村観汐(まちむら・みしお)
「世の中まあ、そういうもんだ」
B-、34歳、女性。クグツ◎
千早重工査察部後方処理課第三班所属。化粧もそっけなく、男言葉で話す企業戦士。「悪くない奴だが無口で無愛想」というのが同僚たちからの評価です。
キャスト2と共に軌道派の繰宇崎鐘津の内偵を進めています。
◆天津征司(あまつ・せいじ)
「これだから愚民どもは愚かしい」
S、12歳、男性。エグゼク、ハイランダー◎●、ニューロ
TND294頁。軌道を統べる天上人の一族“天津一族”の一員。天津一族の使者として現れる少年です。尊大な差別主義者で地上に住む者を虫けらほどにしか考えていません。
日本軍の諜報部に所属し、秘密組織“天津機関”を組織しています。
◆クサナギ
「私はたくさんいるのが特徴でね」
X、?歳、男性。クグツ◎●、カゲ、チャクラ
TND294頁。日本絡みの情報を隠蔽する“天津機関”のエージェント。クサナギとはコードネームのようです。まったく同じ顔の人物が何人も存在します。
TOKYO N◎VA The Detonation and all of its sapriments
(Grand X The Datonation, Countergrow, Straylight, Every other monthly Gamers Field)
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